まさか自社の“伏線”!? 「隣の鉄道会社の甲種輸送」動画でバズった私鉄、「御社もですよね…?」 車両置き換え計画を聞いた
JR東海の電車の甲種輸送を、途中にある鉄道会社が動画に収めて投稿し、大きな反響を呼びました。この動画が、自社の将来の「伏線」なのではないかと、一部で憶測を呼んでいます。同社に話を聞きました。
動画の内容は今後、「いつか見た光景」に!?
さて、岳南電車の投稿がバズったのは珍しい動画なのに加え、前出の通り自社の車両置き換えに向けた「伏線」ではないかとの憶測が一部の鉄道ファンから出たことも要因です。

というのも、8000形の後継車両候補と目される中には、流鉄に運ばれた211系と同じくJR東海の車両が含まれているからです。
これは「妄想鉄」の域を出ないものの、可能性のある車両の一つと目されているのは、飯田線で運用されている213系5000番台です。JR東海発足当初の1988―90年に製造された車両の外観は姉妹車の211系とよく似ており、オレンジ色と緑色のラインが入ったステンレス製車体なのが共通しています。
JR東海道本線と岳南電車の間には吉原駅付近に連絡線があるため、万が一、213系5000番台を譲り受ける場合にはJR貨物が同じように東海道本線を通って運搬することが想定されます。つまり、運ばれる車両数こそ違うものの、実現すれば流鉄の甲種輸送がデジャブ(既視感)だと受け止められる「いつか見た光景」が待っているかもしれません。
JR東海は新型車両315系の導入に伴って、計28両ある213系を全て引退させると表明しています。2両編成なのは岳南8000形の後継としても好都合です。
他方で難点もあります。213系5000番台は1両の客室扉が2か所しかないため、朝夕の通勤通学ラッシュには扉が3か所ある岳南電車の既存車両よりも乗降に時間を要する恐れがあります。また、座席の大部分が転換クロスシートなのは短時間乗車に向かないので、導入する場合にはロングシートへの改造が必要になるかもしれません。
旧京王3000系の岳南電車8000形および7000形の後継車両は謎のままで、岳南電車は単線だけに「伏線」(複線)を回収できない可能性もあります。
ただ、8000形と7000形を置き換える計画なのは間違いありません。岳南電車は2023年度に本業の損益を示す営業損益が約8515万円の赤字となるなど慢性的な赤字に陥っており、乗りに行って京王井の頭線で活躍していた時代を思い浮かべたり、撮影したりする“推し活”で収入に貢献してはいかがでしょうか。
18m車両と20m車両で規格が違うから「京王独占」が崩れるのも時間の問題、或いは時代の流れで致し方ないかもしれない。20m4扉車両を中古買取りとなれば、ホームの延伸拡張工事が必要でしょう?!