ロシアの巨大爆撃機ドローンで次々破壊←「国際条約の取り決めをウクライナが悪用した!」どういうこと?←実はデマです

2025年6月、ウクライナが大量のドローンを使ってロシアの戦略爆撃機に甚大な被害を与えました。この攻撃に対し、SNSなどでは逆にウクライナの攻撃を非難する動きが見られます。いったいどういうことでしょうか。

B-2ステルス爆撃機の運用にロシアが文句つけないワケ

 では、なぜ「露天駐機が義務付けられている」という誤解が広まったのでしょうか。それは、新START条約のなかで、戦略爆撃機について、その解体や非実戦化を証明する際に、人工衛星から可視できる方法を用いることを求めていることに起因しているからだと考えられます。たとえば、戦略爆撃機の解体を行う際は、その機体を屋外で分解し、衛星画像で確認可能な状態にするよう定められています。

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格納庫内に保管されているB-2戦略爆撃機。米露間で露天駐機が義務付けられていない証拠である(画像:アメリカ空軍)。

 しかし、これはあくまで退役・解体済みの戦略兵器に適用される措置であり、運用中の第一線機に対して「屋外に駐機せよ」と強制する条項ではありません。実際、アメリカ空軍ステルス爆撃機のB-2「スピリット」は、極めて高い保安基準が要求されます。そのため、格納庫内での運用が基本とされており、露天駐機は行っていません。

 そして、これに対してロシアが抗議するといったことは見受けられません。これこそ、露天駐機を義務づける条項が存在しないという証拠であるとみなせます。

 それでは、なぜロシアの爆撃機群は露天で無防備に並べられていたのか。その理由は軍縮条約ではなく、むしろロシア空軍自身の予算不足による怠慢の結果であると言えます。戦略爆撃機のような大型機を格納できる施設は非常に高価であるため、地上にある間は攻撃に弱いという欠点を承知のうえで、ロシア空軍自身の選択によって、露天駐機で運用されていたのです。ドローン攻撃を防ぎたかったなら、格納庫内での運用を徹底しておけばよかっただけです。

 今回の「蜘蛛の巣作戦」は、ロシア空軍の打撃力の象徴である戦略核兵器の運用能力に甚大な損害を与えました。その衝撃は軍事的なものだけでなく、政治的・戦略的にも大きなものとなったのは間違いありません。

 一方で、その影響を「条約のせい」にする言説は、責任の所在を外部に転嫁する典型例であり、内外の視線から自らの失態を覆い隠そうとする試みに過ぎないと言えるのではないでしょうか。

【写真】作戦会議中? ウクライナ保安庁が公開した興味深いシーン

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  1. そもそも侵略して於いて返り討ちにあったら言い訳

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