「新潟に“ミニ新幹線”を」って、そもそもなぜ? 背景にある“危機感” 最終ゴールは「フルの新幹線」

新潟県がいわゆる「ミニ新幹線」の導入を検討しています。なぜ、このような計画が持ち上がっているのでしょうか。背景には足元の課題と、将来の課題の双方がありました。

「日帰りができなくなった」上越-新潟

 そして「短期的な課題」はズバリ、上越-新潟間の鉄道利用者の減少です。特に信越本線の直江津-長岡間は、30年で約8割、利用が減少しているといいます。

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かつての快速「くびき野」。北陸新幹線の金沢延伸で廃止(画像:PIXTA)。

「両地域の交流人口が減ったわけではないのですが、『行き来がしにくくなった』という声が多数寄せられています」

「新潟から新幹線で長岡まで行き、そこから乗り換えると便数が少なかったり、逆に上越から新潟に出張する場合、帰りの時間の特急がなくなり、日帰りができなくなったという声もあります。そうすると、クルマで行こうかということにならざるを得なくなります」(新潟県交通政策課)

 現在、両地域を往来するメインの列車は新井・上越妙高-新潟間の特急「しらゆき」ですが、2022年3月に5往復から4往復に削減され、今年3月のダイヤ改正で新潟発の最終が16時台に繰り上げとなりました。また、北陸新幹線の金沢延伸後にあった「糸魚川快速」と朝夕の座席指定快速「信越」は廃止され、かつての快速「くびき野」(新井-新潟)を前身とする快速も縮小しています。

 ミニ新幹線の実現以前に「利用者を増やさないといけません。快速、特急をもっと走らせて活性化したい」といい、今年度からは特急「しらゆき」の割引なども始めたそうです。「まずは県民の機運醸成が大切。(ミニ新幹線化を)『やりましょう』の雰囲気にならないと」と話します。

【実現性アリ…?】これが新潟の「ミニ新幹線」案です!(地図/画像)

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