本格4WDが「町の名産品」でした!? “国民車並み”に売れた三菱「パジェロ」伝説 何がスゴかったの?
1980年代から1990年代にかけて、本格オフロード4WDの代表格として人気を博したのが三菱「パジェロ」です。一時は「カローラ」を破るベストセラーを記録した、人気の隆盛を振り返ります。
まさかの“カローラ超え”を達成、上から下まで「パジェロ尽くし」に
パジェロは特に1980年代中盤から後半にかけて、ラインナップを追加しながらシェアを広げていきました。乗用のメタルトップやミッドルーフモデルをはじめ、AT車やディーゼルターボ車など、数々のバリエーションが登場。アウトドアブームの過熱の一端も担いました。また、パジェロはプロユースにも重宝され、1996年からはジープに代わり、自衛隊の「73式小型トラック(二期)」のベースにも採用されました。

1991年には、パジェロは2代目へとフルモデルチェンジ。レジャーブームも追い風となり、人気は絶頂に達します。同年には第12回日本カー・オブ・ザ・イヤー特別賞を獲得したほか、翌1992年には年間8万3000台以上を売り上げ、月間販売台数ではなんと、トヨタのカローラなどを抑えて1位に輝いたこともありました。
この人気ぶりを受けて、三菱はパジェロの“兄弟”に当たるモデルも次々と展開していきました。1994年には軽自動車の「パジェロミニ」を発売し、軽4WDの市場を独占していたスズキ「ジムニー」と人気を二分しました。
また、1995年にはパジェロミニを拡大した「パジェロジュニア」を、1996年には海外で「パジェロスポーツ」を名乗った「チャレンジャー」が、1998年にはパジェロジュニアの後継となる「パジェロイオ」が立て続けに登場します。
さらにパリダカへの挑戦も続けられ、1997年には参戦用モデルとして「パジェロエボリューション」が限定販売されました。当時の三菱車のラインナップは、まさに上から下まで“パジェロ”尽くしという状態。三菱自動車にとって、パジェロは最重要な旗艦モデルとして成長を遂げていきました。
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