デゴイチ、復活から四半世紀、人気のワケは? キーワードは「宝物」

JR東日本のD51形蒸気機関車「デゴイチ」が、まもなく復活から30年を経過。拠点の群馬では「SL列車」がすっかり定着し、いまなお、多くの人々を楽しませています。続く人気、その背景には何があるのでしょうか。

往年の現役時代より、復活後のほうが長くなる?

 蒸気機関車の代名詞的存在のひとつ、D51形「デゴイチ」。1936(昭和11)年から1100両以上と、日本で最も多く造られた機関車ですが、2016年10月現在、国内で営業運転を行っているのはJR東日本の高崎車両センター(群馬県高崎市)に所属する498号機のみです。

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紅葉の上越線を走るD51形498号機けん引の「SLみなかみ」。車窓には利根川の渓谷も登場する(2009年11月、恵 知仁撮影)。

 D51形498号機は1940(昭和15)年に製造され、岡山や大阪、新潟など各地の機関区で活躍したのち、1972(昭和47)年に引退。そして1988(昭和63)年にイベント・観光用として復活してから、まもなく30年。あと数年で、往年の現役時代より復活後の“人生”が長くなります。

 このD51形498号機(以下、デゴイチ)が復活して四半世紀以上がたち、その拠点である群馬県では、観光向けのSL列車がすっかり定着。2011(平成23)年に復活し、同じ高崎車両センターの仲間となったC61形蒸気機関車20号機(シロクイチ)とともに、多くの乗客を楽しませ続けています。

 長く続く人気の理由はどこにあるのでしょうか。2016年9月、実際にデゴイチがけん引する快速「SLみなかみ」に乗車し、取材してきました。

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