“中継ぎ”のはずが長寿命!攻撃ヘリ元祖「コブラ」60年間活躍中 ドローンが出現しても全機退役はまだまだ先?

怪獣映画などでも度々登場したことのあるAH-1「コブラ」。同機は実は世界初の攻撃ヘリコプターですが、当初は間に合わせ的に生まれた兵器でした。ヘビ年にちなみ、同機がなぜ長く使われるようになったのかさかのぼります。

肝心の本命機体がほぼ失敗作で現役続行! 今に至る

 AH-56「シャイアン」は、ヘリコプターの基本となるメインローターと機体制御用のテールローターに加え、後部に推進用のプロペラをもう一つ装備していました。この3つ目のプロペラにより高速化を図っていたのです。さらにメインローターにはコンピュータ制御を導入し、索敵・照準用として赤外線暗視装置も採用するなど、非常に先進的な機体に仕上がっていました。

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アメリカ海兵隊が運用しているAH-1Z「ヴァイパー」はAH-1「コブラ」の最新タイプ(画像:アメリカ海兵隊)

 しかし、高性能を追求しすぎた結果、開発コストが膨れ上がり、新機軸に伴うトラブルも頻発。これにより開発スケジュールが遅延し、大きな問題となりました。

 決定的だったのは、試作機の墜落事故です。その頃には攻撃ヘリの運用構想自体が変化していたこともあり、採用は見送られ、AH-56「シャイアン」は開発中止となりました。結果としてアメリカ陸軍はAH-1「コブラ」の改良を継続しながら使用する方針に転換します。同機はグレナダ侵攻(1983年)、パナマ侵攻(1989年)、湾岸戦争(1990~1991年)といった主要な軍事作戦に参加しました。

 1985年にはAH-1「コブラ」の後継機であるAH-64「アパッチ」の部隊運用が開始されましたが、長期間にわたる後継機不在やAH-64「アパッチ」の高価格などの理由により、西側諸国でのAH-1「コブラ」全機種の置き換えは2025年現在でも完了していません。アメリカ軍に関しても、陸軍はすでに全機退役していますが、海兵隊はAH-64「アパッチ」を導入せず、AH-1J、AH-1T、AH-1Wと改良型を開発し続け、現在は最新型のAH-1Z「ヴァイパー」の導入を進めています。

 2022年2月に始まったロシアによるウクライナ侵攻では攻撃ヘリの損害率の高さが指摘されるなど、高価な攻撃ヘリの運用を疑問視する声もあり、実際に陸上自衛隊やドイツ陸軍のように将来的に攻撃ヘリを廃止する方針である組織もあります。しかし、依然として地上戦で強力な火力支援を望めるのは攻撃ヘリであり、その代名詞たるAH-1がすぐに世界中の軍隊で不要になることはなさそうです。

【画像】ダメそうな見た目…尻に変なプロペラがついた本来は本命機体だったAH-56「シャイアン」

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ミリタリー、芸能、グルメ、自動車、歴史、映画、テレビ、健康ネタなどなど、女性向けコスメ以外は基本やるなんでも屋ライター。一応、得意分野はホビー、アニメ、ゲームなどのサブカルネタ。

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