バイクが“5万9800円”の衝撃…! 18年後の価格は「え…!?」 チープでノロい「チョイノリ」なぜ今も人気なのか

2003年にスズキが発売した原付スクーターの「チョイノリ」は、極限まで作りを簡素化することで前代未聞の低価格を実現したバイクです。短命に終わった一方、その人気は今なお非常に高く、後継モデルの市販化も期待されています。

台湾には“さらに低スペックな”チョイノリが存在!

 ところが、その後もチョイノリは思わぬ層から絶大な人気を博すことになります。それはバイクをカスタムして楽しむファンからで、多くのカスタムショップがチョイノリの簡素な構造を逆手に取り、多彩なカスタムを施すようになったのです。

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市販化が期待されている「eチョイノリ」(画像:スズキ)

 具体的な例を挙げると、BMXと合体させたチャリカスタムやアメリカンローダウン系のカスタム、トライク風、ダートトラッカー風、旧車會系など、カスタムのアイデアは多岐に渡ります。特に、クルマやバイクのカスタマイズを楽しむ人々のなかには「素材にするモデルは、ちょっと物足りないほうが面白い」という考えの人も少なくなく、チョイノリはこうした人々にとって、格好の素材だったのです。

 ちなみに、チョイノリは2025年現在、中古車市場において販売時よりも総じて高値で取引されています。これはスズキとしても、全く想定外のことだったでしょう。

 また、チョイノリは国内のみならず、海外でも愛されています。台湾では、スズキのバイクを販売する現地企業の「台鈴機車」によって、2005年頃からチョイノリの生産・販売が開始されています。なかにはさらに低スペックな30ccエンジンのモデルも存在し、「自転車感覚で乗れるバイク」としてコアな支持を得ているようです。

 絶版になってからも根強く支持されているチョイノリですが、2023年の「ジャパンモビリティショー2023」には、正式な後継モデルである電動ミニバイクの「eチョイノリ」が参考出品され、話題となりました。

 昨今の電動ミニバイクは、その多くが一回の充電で数十km程度しか走れません。その良し悪しはさておき、チョイノリがかつて描いたコンセプトは、図らずも現在の電動ミニバイクの設計思想に相通ずるように感じます。eチョイノリの市販化は未定となっていますが、ファンからは大いに期待されているだけに、将来の電動ミニバイクの時代も“ちょっと足りない”くらいのパワーで牽引してほしいものです。

【30ccでも走るの!?】これが“もっと非力”な「台湾のチョイノリ」です(写真で見る)

Writer:

1971年、東京都生まれ。編集プロダクション・deco代表。バイク、クルマ、ガジェット、保護犬猫、グルメなど幅広いジャンルで複数のWEBメディアに寄稿中。また、台湾に関する著書、連載複数あり。好きな乗りものはスタイリッシュ系よりも、どこかちょっと足りないような、おもちゃのようなチープ感のあるもの。

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