沖縄にも配備予定だった「F-15の最新型」機体の製造が全然間に合ってません!“驚愕の生産数”不運続きに追い打ち
アメリカ空軍向けに納入予定だったF-15戦闘機の最新型、F-15EXが、製造元であるボーイング・ディフェンスのストライキの影響で納入遅延していることが、2025年10月9日に明らかになりました。
現状納入できてるのは8機だけ!?
アメリカ空軍向けに納入予定だったF-15戦闘機の最新型、F-15EXが、製造元であるボーイング・ディフェンスのストライキの影響で納入遅延していることが、2025年10月9日に明らかになりました。

F-15EXは2021年頃に初納入され、現時点でアメリカ空軍には2機が納入されています。その後、2022年には追加で12機を発注し、これらは合わせて計20機となります。“ロット1B”とされる2021年分の8機は、2022年12月からの納入開始が予定されていましたが、新型コロナウイルスの感染拡大や、キャノピー装着のための穴あけ不備などの問題から、計画は見直されました。
その後、2025年中に12機を納入するスケジュールに変更されましたが、ケネス・S・ウィルスバック空軍参謀総長によると、現時点で納入されたのは6機にとどまっています。
遅延の主な原因は、ミズーリ州セントルイスにあるボーイング・ディフェンスの工場で、2025年8月4日に始まったストライキです。
この工場はボーイング防衛部門の中核拠点であり、F-15EXのほか、新型練習機T-7「レッドホーク」や無人空中給油機MQ-25「スティングレイ」などの最新鋭機も開発・製造しています。ストライキにはこれらの機体に携わる熟練工も参加し、生産全体に大きな遅延が生じました。
ストライキは2025年9月11日に暫定合意案が提示され、事実上終了に向かっていますが、10月に入っても依然として不透明な状況が続いています。
この遅延の影響で、F-15C/Dの後継機として2026年に予定されていた沖縄・嘉手納基地へのF-15EX配備にも遅れが生じる可能性があります。
また、F-15EXは第4世代戦闘機としては古いものの、F-22やF-35などの第5世代戦闘機や、開発中の第6世代戦闘機F-47の兵器倉に収納できない大型のミサイルや爆弾を搭載可能であり、第5世代・第6世代機の補佐役として期待されています。
さらに、アメリカ空軍が研究を進める無人戦闘機計画「CCA(Collaborative Combat Aircraft)」の有人母機の候補の一つとしてもF-15EXが位置付けられており、同機の生産遅延はアメリカ空軍の防空任務に大きな影響を及ぼすとみられます。
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