パイロットの夢、1000万円で現実に 訓練学校代表に聞く「なり手不足時代」の就職事情
パイロット需要が高まる昨今、およそ1000万円という訓練費を自力でまかなってでも、パイロットを目指す若者たちがいるそうです。お金さえ積めばなれるように聞こえるかもしれませんが、やはり、お金では買えないもののほうが重要でした。
「狭き門」の旅客機パイロット、いま世界的に「不足中」
男の子が抱く「将来の夢」の、定番のひとつともいえるであろう「パイロット」という職業。これまでパイロットという職は、天性の素質をもち、狭き門をくぐり抜けたごくひと握りの人間だけがその夢を実現させられる、極めて厳しい狭き門でした。
一方、いま世界中でパイロット不足が大きな問題になっています。今後、数十年間にわたり旅客機は、中小型機を中心に年間1000機を超えるペースで増えると予測されていますが、その航空需要の高まりに対してパイロットの供給がまったく間に合っていないのです。近年は日本の格安航空会社(LCC)においても、パイロット不足から便が欠航するという異常事態が生じており、エアライン各社にとって人材確保は重大な課題になっています。
とはいえ、パイロットの社内養成はどうしてもコストがかかります。よって未経験者の採用枠は相変わらず「狭き門」のままながら、経験者や有資格者の採用枠はどんどん増えている、というのが現在の実情です。
この「パイロット超売り手市場」というチャンスに賭け、いま、自費で飛行訓練を受けてパイロットを目指す若者が増加しつつあります。しかし、そうした需要があるにも関わらず、パイロットへの道は決して平坦ではありません。特に航空会社へ副操縦士として採用されるに十分な技能を得るには、最低で1000万円もの大金を訓練に投じなくてはならないのです。
彼ら自費でパイロットを目指す若者たちの現実について、元航空自衛隊F-15Jパイロットにして、飛行訓練学校「イー・フライトアカデミー」の代表を務める、船場 太(ふなばふとし)さんにその事情を聞いてみました。
渡米したりスクールで免許を取っても、仕事に就けない奴は大勢いる。
身体検査や訓練をパスして免許取得、なんとか航空会社に就職したものの、試験に落とされ、地上勤務に左遷される人は少なくない。
この、関って人は三流記者だな。就職後の実態を完全に無視してスクールの教官にしか取材していないのか。
そのうちに先祖代々パイロットの家柄出身の世襲パイロットが多数を占めたりするのだろうか。
プロ の パイロット にとって最も必要なことは、生まれつきの能力の一つである「注意力の分散」を含めた「操縦適性」である。学生を「首」にすると航空局の予算が余るので、何十年間も学生の エリミネート が無かった航空大学校を除き、自衛隊では操縦訓練生の 2 割 しか パイロット になれなかった。航空大学校出身者でも計器飛行ができずに入社後に地上職になった者、機長になれずに副操縦士のままで定年を迎えた者もいた。自社養成者でも同じことがいえる。かつて パイロット 養成の現場では 「たとえ ダイアモンド を捨てても、石( 操縦適性の無い者 )を拾うな 」と言われてきた。運動神経の発達と操縦とは無関係であり、まじめ、一点集中など人間的に好ましい性格の持ち主は、往々にして操縦適性に欠ける場合が多い。( 元 民間航空の 機長 )