電車の「ドア横広告」に本の広告が多いワケ ロングセラーにつながる効果
書店主導の「ドア横」書籍広告 どんな効果が?
「現在は年間で1か月1社、合計12の出版社に広告枠を提供しています。そのときに売りたい本を各出版社と協議して決め、実際に掲出するポスターは、3分の1ほどのスペースを啓文堂書店のキャンペーン告知などに充当。こうして、広告費を各出版社と折半します」(京王書籍販売)
啓文堂書店の店舗では、電車と同じデザインのポップなどを使って、その書籍を展開します。「店頭では多数の本があって選びきれないというお客様も、電車でたまたま広告を見た記憶からその本を購入されます」(京王書籍販売)。
この取り組みは出版社からも好評で、年間枠にエントリーする出版社の数は年々増え、折り合って12社を決めている状況だそうです。
「出版社としてもテストの場になり、そこで効果が出れば出版社独自で広告を拡大していくこともあります。そのため、京王線ではステッカーによる書籍の広告もほかの路線と比べて多いと思います」(京王書籍販売)
近年は、山手線の新型車両E235系電車のようにデジタルサイネージを大々的に導入したり、中吊りポスターを廃止したりする車両も登場していますが、「ドア横ポスターなどがデジタルサイネージになる予定は、いまのところない」(ジェイアール東日本企画)そうです。
【了】
コメント