ブリヂストン開発「未来のタイヤ」バスで公道デビューへ! 鍵は「乗る人が気付かないこと」

東京都小平市にあるブリヂストンの技術センターで、このたび空気を必要としない次世代タイヤ「AirFree(エアフリー)」の自治体関係者向け試乗会が開催されました。

空気が必要ない=パンクしない

 ブリヂストンは2025年10月17日、パンクしない次世代タイヤ「AirFree(エアフリー)」の社会実装に向けた自治体関係者向け試乗会を、東京都小平市にある同社技術センターにおいて開催しました。

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エアフリーを装着したEVバス(乗りものニュース編集部撮影)。

「エアフリー」は、空気充填の要らない、いわゆる「未来のタイヤ」として開発が進められている技術です。内部に空気を貯める必要がないため、サイドウォール(側面)がなく、代わりに無数のスポークで形状を保つ構造になっています。

 パンクによる不意の停止や故障がなくなるため、タイヤに不具合が生じても安全な場所まで移動することが可能になるほか、メンテナンスの効率化、省力化が図れます。

 また、路面と接するゴム製のトレッド部と、リサイクル可能な熱可塑性樹脂からなるスポーク部の2ピース構造にすることで、リトレッド(ゴム部分の貼り替え)やリサイクルが容易になります。これにより、資源生産性の向上や環境負荷の低減にもつながります。

 ブリヂストンでは、2008年から「エアフリー」の開発を進めており、今回披露されたのは第3世代モデルです。担当者の説明によると、このモデルは2年前に披露されたものからさらに進化しており、空気充填式の従来タイヤと比べ乗り心地が遜色ないレベルに近づいています。担当者いわく、運転してみて「従来のタイヤと何ら代わり映えしない」ことこそが、最も重要であるとのことです。

 実際、試乗した自治体関係者も、「全く気にならない。言われないとわからない」と高い評価を述べていました。

 この新型「エアフリー」を使った公道実証実験は2024年から行われています。軽自動車に装着し、市街地(小平市周辺:車止めや縁石乗り越え、踏切、マンホールの通過など)、郊外(青梅市や入間市:平均速度40km/hなど)、山間部(奥多摩:急なアップダウン、連続したカーブ、落ち葉や枝、石など)、不整地・未舗装路など、多様な環境下で走行テストを実施しています。

 こうした実績から、車重1000kg程度、速度60km/h程度までの使用が可能と判断されました。「グリーンスローモビリティ」と呼ばれる低速で公道を走る電動車への搭載が開始され、社会実装に踏み切っています。

 来月(2025年11月)からは富山市が電動バス(速度20km/h未満で公道を走行)に試験導入するほか、滋賀県の東近江市も2026年に社会実装する予定を示すなど、複数の自治体で導入に向けた動きが始まっています。

 当面の間は一般車への販売などは行わず、官公庁などへのリースやサブスクリプション(サブスク)での展開が、現時点では親和性が高いだろうと担当者は話しています。

【写真】サイズもパターンも違う! 2種類の「未来のタイヤ」を見比べ

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