最強快速50年の進化! 速さだけじゃない『新快速』の次世代戦略 まだ伸びしろアリ!?
京阪神の大動脈として君臨するJR西日本の「新快速」。その圧倒的な速さはよく知られていますが、ライバル私鉄や首都圏の快速列車と比べて、どれほど速いのでしょうか。
JRを迎え撃つ私鉄のメリットとは? 進化するビジネスモデル
私鉄が新快速と共存できる最大の理由は、ターミナルの立地戦略にあります。JRの京都駅が新幹線なども発着する広域輸送のハブであるのに対し、阪急の京都河原町駅は繁華街、京阪の祇園四条駅は観光地の中心といった都心へのダイレクトアクセスが強みです。
 
                
                  
                JRが速さで勝負するなら、私鉄は「場所の価値」で対抗しているといえるでしょう。
また新快速自体も、時代に合わせてその戦略を進化させてきました。当初の速達特化型から、路線網全体を活性化させるネットワークの背骨へ、そして近年では南草津駅のように沿線人口の増加に対応する需要追随型へと変貌しています。これこそ、その使命を柔軟に変えてきた証です。
そして今、新快速は新たなステージに入っています。近年導入が進む有料座席サービス「Aシート」は、速さだけでなく快適性という新たな価値を提供するものといえます。
かつて速さという公共財を誰もが平等に享受できることを強みとしてきた新快速が、プラスアルファの価値として快適性という選択できるメリットを提供することで、新たな収益源を開拓する段階に入ったと筆者(佐藤 亨:ライター)は捉えています。
京阪神の鉄道競争は、快適性をめぐる新たな局面にあります。新快速は、これからもライバルと競い合いながら、その姿を変えていくことでしょう。
 
                
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