日本のEVバス「シェア7割のメーカー」が新型を発表! ついに“死角ゼロ”のフルラインナップを実現へ
JMS 2025で中国メーカーのBYDが新型EVバス「J7」を展示。日本の路線バスの「中型」サイズをEVでフルカバーします。その実力と戦略はどのようなものでしょうか。
バッテリー販売からEVバスシェア7割へ
東京お台場にある東京ビッグサイトを会場に、2025年11月9日まで「ジャパンモビリティショー2025」が一般公開されています。
ここでは世界各国の自動車メーカーがブースを用意していますが、中国メーカーのBYDは、乗用車ブースと商用車ブースに分けて出展。商用車ブースでは、日本市場向けに開発された新型EV路線バス「J7」が注目を集めていました。
BYDは、1995年に中国・深センで設立されたハイテク企業です。創業当初は携帯電話用のリチウムイオン電池製造がメインで、2002年にはノキアのサプライヤーになるなど、バッテリー分野で世界シェア1位を達成しました。このバッテリー開発ノウハウと、その製造力がEV用バッテリーに活かされています。
その技術を使って、同社は2003年から自動車事業に参入。2008年には投資家ウォーレン・バフェット氏の出資を受け、同年12月には世界初の量産型プラグインハイブリッド車「F3DM」を発売、電動化の先駆者となりました。
日本市場へは2015年にEVバスで参入。当初は小型バスが中心でしたが、日本市場向けに専用設計された小型モデル「J6」や大型の「K8」を投入し、急速に取引会社の数を増やしました。その結果、2025年1月現在、日本国内のEVバス市場で7割強という圧倒的なシェアを占めるトップメーカーとなっています。
これまでBYDジャパンのEVバスは小型・大型のみでしたが、今回発表されたJ7は、日本の路線バスで約2割(約1.2万台)を占める「中型」セグメントをカバーする、戦略的なモデルとなります。
J7の投入により、BYDは日本の路線バス市場でついに小型・中型・大型のフルラインナップを完成させています。





コメント