東急の豪華列車が「岐阜駅」に出現! 新快速や快速の間を縫うように走る!? 何がスゴいのか体験してみた
東急とJR東海は、共同で運行しているクルーズトレイン「THE ROYAL EXPRESS~TOKAIDO・FUJI CRUISE TRAIN~」の運行区間を拡大し、愛知県と岐阜県でも運行します。
「圧倒的なゆとり」と「最高の食事」が大きな魅力
見慣れぬロイヤルブルーの列車が岐阜駅のホームに入ると、大きな注目を集め、居合わせた多くの人が写真を撮っていました。
乗車口となるホーム上には絨毯が敷かれ、乗る前から特別な雰囲気を醸し出していました。車内は各所に木材や伝統工芸がふんだんに取り入れられ、目を引きます。8両編成の各車両がそれぞれ個性を持っているのも大きな特徴です。
昼食をとることができるダイニングカーは2両あり、展望車やキッチンカー、イベントも開催可能なマルチカー、まるで書斎のようなライブラリーカーも連結しています。マルチカーでは今回、東海道五十三次をテーマとした美術品が展示されており、まるで「走る美術館」のようです。
運行開始後、乗車できるのはわずか13組(最大26人)。8両編成の列車としては破格の少なさです。乗客はゆとりある空間で、ヴァイオリンの生演奏に耳を傾けながら、鉄道の旅を楽しむことができます。気が向いたらマルチカーやライブラリーカー、展望車で過ごすことも可能。同じ場所に座り続ける必要はなく、思い思いの時間を過ごすことができるのです。
車内では、名古屋市のイタリア料理の名店「ボッテゴン」や静岡市の中華料理の名店「村松」が新たな昼食を提供する予定。これまでの静岡エリアの運行で大好評だった幻のうなぎ「共水うなぎ」は引き続き提供されるといいます。
試乗した報道陣にも「ボッテゴン」の昼食メニューの一部が提供されました。「伊勢海老の蒸し焼き」はプリプリでうま味もたっぷり。設備や調理工程に制限がある列車内の食事とは思えないほどです。食事は「THE ROYAL EXPRESS」が特に力を入れている分野でもあり、先述の「圧倒的なゆとり」と共に、列車の大きな魅力となっています。
今回、「THE ROYAL EXPRESS」が走行する区間は、東海道線の中でも列車本数が多い区間です。中でも岐阜~豊橋間は新快速や快速、普通列車のほか貨物列車も走り、その合間を縫うような形でダイヤが組まれています。後続列車を先に通すため、笠寺駅や安城駅、幸田駅などで停車する一方、一大ターミナルである名古屋駅は通過する珍しいダイヤとなっています。
今回は2時間45分の乗車時間でしたが、それが一瞬に感じられ、「もっと乗っていたい」と思えるものでした。
東急の松田高広 社会インフラ事業部 事業統括グループ 部長は「今回、3号車のマルチカーでは東海道五十三次をテーマにした展示を行っています。当時の絵画と現代の車窓を見比べることができるのは、この列車にしかできません」とした上で、「東海道という、歴史ある大動脈の各地域の特色を味わっていただける旅になると思います」と話します。
ちなみに、申込者の3~4割はリピーターとのことで、「THE ROYAL EXPRESS」が新たな運行区間を走る度に、毎回参加する人もいるそうです。
●プラン日程(3泊4日計6回)
・2025年11月7日(金)~10日(月)
・2025年11月14日(金)~17日(月)
・2025年11月28日(金)~12月1日(月)
・2025年12月5日(金)~12月8日(月)
・2025年12月12日(金)~15日(月)
・2025年12月19日(金)~22日(月)




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