日本初のジェット輸送機 いまだ語り草の“ビックリ性能”はどう実現した? 空自パイロットの評価は

今から52年前の1973年11月12日、国産初のジェット輸送機C-1が初飛行しました。30機以上生産され、長らく日本の空を飛んできましたが、2025年3月に全機退役しています。改めて振り返ってみましょう。

C-1は名機だったのか?

 完全退役したC-1ですが、純粋な軍用輸送機としての評価は賛否両論といえるでしょう。一番の問題は、その搭載量の少なさと航続距離の短さで、海外への輸送任務はおろか、最大積載量では関東の入間基地から沖縄の那覇基地までも、安全に飛ぶことができませんでした。

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2024年の入間基地航空祭で編隊飛行するC-1輸送機(布留川 司撮影)。

 これはC-1の開発が始まった当時、外国まで飛ぶ輸送機の開発が政治状況的に難しかったことと、沖縄がまだアメリカの施政権下(占領下)にあり、日本に返還されていなかったことなどが理由です。結果として完成した輸送機は、日本の状況に特化した空自専用の機体となってしまいました。

 ただ、一方で現場のパイロットや整備員からの評価は、必ずしも悪いものではなかったようです。筆者(布留川 司:ルポライター・カメラマン)が、とある航空自衛隊のパイロットから聞いたのは、「開発当時に技術的に可能なことを上手くまとめ上げた機体」という、きわめて現実的なものでした。

 今月に開催されたC-1退役後に始めた開催された入間航空祭では、弟分であるC-2輸送機が往年のC-1を連想させる飛行展示を行い、詰めかけた26万人の来場者を沸かせました。

 その傍らで、退役したC-1は会場に隅にひっそり置かれており、筆者の目にはリタイヤしたベテランが、往時を偲んで静かに見守っていたように映りました。

 ※誤字を修正しました(11月20日11時40分)。

【写真】これが「不死鳥」と呼ばれたC-1です

Writer:

雑誌編集者を経て現在はフリーのライター・カメラマンとして活躍。最近のおもな活動は国内外の軍事関係で、海外軍事系イベントや国内の自衛隊を精力的に取材。雑誌への記事寄稿やDVDでドキュメンタリー映像作品を発表している。 公式:https://twitter.com/wolfwork_info

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コメント

3件のコメント

  1. C-1を語る時には、STOL実験機「飛鳥」を忘れないでください。

  2. 初飛行が73年となっていますが、70年生まれの自分と同い年と思っていたので、少し調べると初飛行は70年のようですね。

    • ご指摘ありがとうございます。

      記事を修正いたしました。

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