“駅弁”がなんと韓国にもあった件! 実は結構レア…? 日本と違うのか&ウマいのか試してみた結果

日本の鉄道旅ではおなじみとなっている「駅弁」。実は韓国にも、少数派ながらそうしたお弁当を販売しているお店が存在します。今回、それを実際に体験してきました。

韓国で「いなり寿司弁当」にトライ

 最初に弁当を買ったお店は「シェフエ・ハンキィ(シェフの食事)」です。このお店は寿司や魚介類のメニューが中心で、売店の正面のガラスケースには弁当の実物が陳列されていて、実際に見てメニューを決められるのが嬉しいポイントです。定番のにぎり寿司詰め合わせやサーモンサラダ・ボウルなどがありましたが、筆者は食べやすさという観点でいなり寿司弁当を選びました。

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現在のソウル駅。初代の駅社は日本統治時代に作られ、現在も駅北側に保存されている(布留川 司撮影)。

 いなり寿司はミニサイズと大王サイズ(大きいという意味か?)の2種類があり、ハーフサイズ4個入りで9000ウォン、大王サイズは2個で6000ウォン、4個で12000ウォンでした(11月14日時点のレートで1ウォン=0.11円)。

 購入すると無料でビニール袋に入れてくれ(韓国の店舗の多くは商品を入れるビニール袋は有料)、持ち運びと食事後の後片付けに便利でした。購入時に「これ、列車の中で食べていいの?」と聞くと、スタッフは「もちろん」と即答してくれました。

 大王いなり寿司は、成人男性の握りこぶしよりもやや小さい位の大きさがあり、それぞれの上にブルコギ風焼肉、卵焼き、あんかけをまぶしたウナギの切り身、刻みカマボコのサラダが薬味のように載せられています。

 正直にいえば、「韓国でいなり寿司かぁ……」と最初は“イロモノ”のように考えていましたが、薬味と米の味は非常に美味しく、豆か胡麻をまぶしたご飯が油揚げにパンパンに詰まっており、ボリュームも十分でした。手づかみで食べることもできるため車内での飲食もしやすく、駅弁としては満点に近いものだと感じました。

 ところで、弁当といえばご飯とおかずがセットになって、それが容器にコンパクトに収められているものを連想します。ソウルの売店で、そのスタイルに一番近い弁当を売っていたのが「クンミン・トシラク(みんなの弁当)」です。

 弁当はすべてプラ容器の弁当箱に入れられ、ピリ辛豚炒め弁当が10000ウォン、プルコギハンバーグ弁当が10500ウォン、イカのピリ辛炒め弁当が10500ウォン、ビビンバ弁当が9000ウォンとなっていました。

 筆者が選んだのは韓国の定番ともいえるプルコギ弁当で、プルコギと目玉焼きが載せられた白米に、キムチや小魚などの副菜が4種類入っており、これで11000ウォンでした。キムチが辛そうだったので、別に1000ウォンでペットボトルの水も付けて貰いました。

 日本の駅弁の場合、基本的には別の場所で調理・梱包したものを販売しており、弁当自体は冷蔵保管され、冷めた状態で販売されます。しかし、このお店では注文されてから弁当箱に入れてくれるため(待ち時間1分と店頭に書かれている)、ご飯とおかずが暖かいのが特徴です。

 量はそこそこではあるものの、肉もご飯も美味しく、店頭で買ってから直ぐに食べれば本場韓国のプルコギが車内で楽しめるでしょう。

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