「バトル・オブ・ブリテン」の魂ふたたび! ポーランド人飛行隊の礎作った「レトロな戦闘機」英から“奇跡の渡欧”へ

第二次大戦でポーランド人飛行隊を支えた「ハリケーン」を、イギリスからポーランドへ飛ばす計画が進んでいます。85年の時を超えて“絆の翼”を再び空へ―歴史をつなぐプロジェクトとして注目を集めています。

自由ポーランド軍の翼として

 それは、航空機メーカーの製造設備が原因でした。長く続いた不景気で軍需も低調なために、イギリスでは古い製造機械の更新が進んでいませんでした。しかしヒトラー率いるドイツが再軍備を開始して、これに対抗するために戦力を整える必要が生じたため、「スピットファイア」のような新鋭機量産用の設備更新を急ぐと同時に、既存設備での量産が容易な戦闘機を保険として開発したのです。それがホーカー「ハリケーン」になります。

Large 20251116 01

拡大画像

翼下に爆弾を吊った状態で飛ぶ「ハリケーン」戦闘機(画像:サンディエゴ航空宇宙博物館)。

 だから、外見こそレトロな「ハリケーン」ですが、その中身はロールス・ロイス製マーリン・エンジンに、洗練された引き込み脚と密閉キャノピーを採用するなど、「スピットファイア」に匹敵する最新技術が注がれていました。

 ホーカー・ハリケーンは、7.7mm機銃を8挺も搭載した高火力と、シンプルゆえに頑丈な機体の特性を活かして、「バトル・オブ・ブリテン」ではドイツ軍爆撃機を効果的に阻止しました。「スピットファイア」が敵戦闘機を格闘戦(ドッグファイト)で拘束している間に、「ハリケーン」が鈍重な爆撃機を狙う。そうした役割分担を基本戦術としたのです。

 そして「ハリケーン」は、ポーランド空軍とも深い関係がありました。第二次世界大戦は、ドイツ軍がポーランドに軍事侵攻して始まりました。ポーランドへの軍事援助を約束していたイギリスは「ハリケーン」戦闘機の供与を試みましたが、1か月もしないうちにポーランドは敗北して、全土が独ソに分割占領されてしまいます。

 それでも、ポーランド軍の一部は主に東ヨーロッパ経由でイギリスやフランスに逃れ、そこでドイツ軍と戦い続けます。そのため、「バトル・オブ・ブリテン」が始まった1940年夏には8000名を超えるポーランド空軍要員がイギリスにいました。

 彼らはイギリス空軍の指揮のもとで戦うこととなり、様々なスコードロン(飛行中隊)に配属されました。そこでポーランド軍の戦闘機パイロットが出会ったのが「ハリケーン」でした。

【え、空母から!?】艦載機として使われる「ハリケーン」戦闘機です(写真)

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号
  3. 「危なすぎる!」阪神高速“中の人”がブチギレ!? “衝撃動画”とともに呼びかける「ドライバーが守るべき3つのこと」とは
  4. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  5. ウクライナ軍の「1000機の無人機」がモスクワの製油所を襲撃!“タンクが吹き飛ぶ瞬間”を捉えた映像を大統領が公開 今後の影響は?
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. 「“再有料化”でいいから4車線化して」→普通車280円になって1年 利用者負担で勝ち取った“効果”あきらかに 八木山バイパス