スタッドレスタイヤに「自分で交換したい!」 いちいちお金払うよりホントにお得? その方法と実際のところ
冬用タイヤを本格的に使用するシーズンには、「自分でタイヤを交換しよう!」と考える人も多いでしょう。実際の作業に必要なアイテムや注意すべきポイントには、どのようなものがあるのでしょうか。
実際の作業で注意するべきポイントは?
では、タイヤ交換の作業手順を簡単に紹介します。はじめに、しっかりとパーキングブレーキをかけ、ギアをパーキング(MT車の場合は1速かバック)に入れてクルマを停めます。次に、ジャッキアップしても動かないようクルマに輪留めをかけます。
輪止めを設置したらジャッキをクルマにかけますが、この時ジャッキは「ジャッキアップポイント」など、車体を持ち上げることができる部分にかけましょう。それ以外の部分にかけると、車体の重さでクルマを壊してしまう可能性があります。ジャッキアップポイントは、クルマの取扱説明書にも記載されているので、場所をチェックしておきましょう。
ジャッキをかけたら、クルマを持ち上げる前に、レンチでナットを少しだけ緩めてからジャッキアップを行います。タイヤを交換できる高さまで車体が持ち上がったら、リジッドラックをかけます。ジャッキだけでクルマを支えていると、ジャッキが外れてクルマが落ちた場合に挟まれる危険があります。リジットラックを使うのが好ましいですが、用意できない場合は代わりの保険として、車体の下に交換するスタッドレスタイヤ・ホイールを置いておきましょう。
その後はレンチでナットを緩め、タイヤを外します。取り外したタイヤは安全確保のため、スタッドレスと入れ替えて車体の下側へ置きます。タイヤを車体へ取り付ける際は、ホイールナットをはめる前に内側へ息を吹きかけるなどして、異物を嚙みこまないようにします。ナットは地面に近い位置から、対角線の順に締めましょう。
そして、車体下のリジッドラックやタイヤを取り除き、ジャッキをゆっくり下ろしてクルマを着地させます。最後にトルクレンチで、ナットを規定トルクで締めて完了です。
交換「前」のチェックも忘れずに
それから、外したタイヤの保管方法も気を付けておきたいポイントです。ホイールをつけたまま保管する人がほとんどだと思いますが、その場合、タイヤが自重で変形しないよう平積みにし、可能な限り日光や雨に当たらない場所で保管しましょう。タイヤはゴム製品なので、保管環境によって劣化の進行度合いが異なってくるのです。
タイヤ交換は、自分でできる整備の“初めの一歩”とされることも多いですが、場所や工具の用意などは、金額的な面も含めてハードルが高いこともあります。夏タイヤとスタッドレスタイヤの交換で、年に2回くらいしか作業しない人ならば、むしろ自分でやって経費削減を考えるより、ディーラーや整備工場、カー用品店などに任せるのが、費用面でも安全面でもおススメです。
Writer: 西川昇吾(モータージャーナリスト)
1997年生まれ、日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。自動車専門誌やウェブ媒体、ファッション誌などで、新車情報からカスタムかー、旧車、カーライフお役立ちネタまでクルマに関して幅広く執筆。自身でのレース活動も行っている。





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