駅の「発車メロディ」J-POPだらけになったワケ「発車ベルどこ行った?」ただ今後また変わる可能性も
大都市ではおなじみの発車メロディ。かつて「ジリリリ」というベルが主流でしたが、なぜメロディに変わったのでしょうか。背景には「うるさい」という声のほか、著作権料をクリアーできるようにした“仕組み”がありました。
「J-POP化」のウラ側と自治体の“おカネ”
こうしたメロディは、乗客にとってもメリットがあります。メロディの「終わり」が予測できるため、「いつ閉まるかわからない」というブザー特有の不安が減り、駆け込み乗車が減る可能性も指摘されています。
発車ベルは、「安全・定時」という機能的な役割から始まりました。それがメロディ化によって「快適性」をまとい、ご当地メロディで「地域の顔」となり、そしてJ-POP化によって「費用負担とイメージ戦略」という新たな段階に進化したといえるでしょう。
ただし、この流れには課題もあります。発車メロディはわずか7秒から10秒程度で、曲として認識させつつ発車合図として機能させる、高度な編曲技術が求められます。
さらに大きな問題が、JR東日本が山手線や京浜東北線などで進める「ワンマン運転」化です。コスト削減のために運転士が操作する路線統一メロディに変更される傾向があり、長年親しまれたご当地メロディが廃止される懸念も出ています。
今後は、「町おこし」としてメロディ継続を願う地域と、コスト削減を進めたい鉄道会社とのあいだで調整が難航する、もっというと鉄道会社は発車メロディを廃止したいのに、地元は反発し継続を求める、そういったケースも出てくるかもしれません。





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