【対談】第9航空団司令×八代弁護士 2016年、「防空最前線」に誕生した戦闘機部隊

緊迫する沖縄・南西諸島エリアの防空に2016年、大きな変化がありました。51年ぶりの「航空団」新編です。その誕生と同エリアの状況について、新編された第9航空団を率い、最前線でその空を守る川波清明司令に、八代英輝弁護士が聞きました。

時代とともに、変わってきたスクランブル

八代「第9航空団の前前身である臨時第83航空隊が置かれた1972(昭和47)年当時というと、『朝鮮半島から、あるいはソ連からの対領空侵犯措置に対応する』というイメージですが」

川波「そうですね、当時はベトナムに向かう旧ソ連の爆撃機や輸送機といったものが、この南西域を通過していきましたので中国への対処はそれほどでもなかったと思います」

八代「それが時代とともに、中国が脅威になってきた、と」

川波「2013年に中国が一方的な防空識別区を設定して以降、南西域でのスクランブル(緊急発進)は増加してきました。冷戦時は、航空自衛隊全体で年間944回(1984年度)というのが最高だったのですが、2014年度はそれに次ぐ943回でした」

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航空自衛隊・那覇基地を訪れた八代英輝弁護士。

八代「まさに、冷戦時の空の緊張が続いているということですね。スクランブルは、多い日ですと、どれくらいあるのでしょうか」

川波「たとえば2016年1月には、この沖縄本島と宮古島のあいだを、中国の爆撃機を含む複数機が通過しました。このときは10回以上、スクランブルで対応しました」

八代「そのとき、領空侵犯はあったのでしょうか」

川波「それはありませんでした。我々は領空へ近付かないように、あるいは近寄ってきた場合に『領空から退去せよ』ということを言える態勢を取りながら、いわゆる『行動の監視』という形で、戦闘機により対応させています」

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