「人命救助の最後の砦」空自 救難隊 現役隊員が語るその実像、その現場

人命救助などに携わる航空自衛隊の那覇救難隊。全国10か所に所在する救難隊のひとつですが、どのような部隊で、またどのような活動をしているのでしょうか。現役隊員に話を聞きました。

常に困難な状況下の任務、それが「救難隊」の宿命

 石油タンカーなど多くの船舶の航路が集中し、また離島を抱える南西諸島とその周辺海域。那覇基地には救難を専門とし、「人命救助の最後の砦」と呼ばれる、航空自衛隊の航空救難団「那覇救難隊」が所在します。

 不幸にも、海や山における遭難や罹災、離島や船上における急病などによって生命の危機に陥り、一刻も早い航空機による救助が必要になった場合、通常は警察や消防若しくは海上保安庁のヘリコプターが出動して救助活動が行われます。

 しかし、こうした救難組織が対応できないほどの事態が発生した場合に限り、知事などの要請によって全国10か所に所在する「救難隊」が出動します。したがって救難隊が出動する状況とは、常に悪天候や夜間、または大規模な災害が発生するなど極めて深刻な事態が生じていることを意味し、文字通り彼らは「人命救助の最後の砦」になります。

Large 20161214 01
UH-60J救難ヘリコプター。通常5名が搭乗し、連携して救難を行う(写真出典:航空自衛隊)。

 救難隊は出動の要請があった場合、速やかに離陸できるよう24時間365日、常に待機しており、通常の救難任務においてはU-125A救難捜索機とUH-60J救難ヘリコプターがペアを組んで出動します。

 U-125Aは、パイロット2名、機上無線員1名、救難員1名が搭乗し、ジェット機のスピードを生かして現場へと先行します。機上無線員は赤外線暗視装置や捜索レーダーを用いて捜索し、救難員は捜索救助のための助言や、目印となるマリンマーカー、発煙筒の投下、救出まで時間を要する遭難者に対して保命用品等の援助物資を投下するなどの役割を担います。

 UH-60Jはパイロット2名に機上整備員1名、救難員2名が搭乗し、機上整備員はパイロットの補佐や要救助者を吊り上げるホイストの操作などを行い、救難員は直接機外に進出して救助を行います。また、要救助者の状況に応じて、医師が搭乗することもあります。

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号
  3. 「危なすぎる!」阪神高速“中の人”がブチギレ!? “衝撃動画”とともに呼びかける「ドライバーが守るべき3つのこと」とは
  4. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  5. ウクライナ軍の「1000機の無人機」がモスクワの製油所を襲撃!“タンクが吹き飛ぶ瞬間”を捉えた映像を大統領が公開 今後の影響は?
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. 「“再有料化”でいいから4車線化して」→普通車280円になって1年 利用者負担で勝ち取った“効果”あきらかに 八木山バイパス