撃った時点で世界が終わるかも!? 潜水艦から発射可能な“恐怖のミサイル”開発から70年 いまだに脅威な理由とは

アメリカの防衛企業であるロッキード・マーチンは2025年12月7日、原子力潜水艦による艦隊弾道ミサイル(FBM)「ポラリス」の開発支援を行ってから、70年が経過したと発表しました。FBMという呼称は耳馴染みがないかもしれませんが、2025年時点でこのミサイルは報道機関などでは一般に潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)と呼ばれています。

核弾頭の場合は一発でも撃ち漏らしたら壊滅的な被害となる…

 SLBMという長射程の核兵器と原子力潜水艦が組み合わさることで、破滅的な威力を持つミサイルを搭載したまま、燃料補給なしに長期間水中で活動できる体制が確立されました。前述のとおり潜水艦の発見は困難ですが、「発射された後であれば迎撃ミサイルで撃ち落とせるのではないか」と考える人もいるかもしれません。しかし、それも実際には極めて困難です。

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アメリカのオハイオ級原子力潜水艦がミサイルハッチを開いた状態(画像:アメリカ海軍)

 例えば「トライデントII」の場合、ミサイルは時速約2万1600km(約マッハ17.6)という桁外れの速度で飛翔します。さらに、1発のSLBMには最大14発の弾頭を搭載することができ(現在、アメリカ海軍では最大8発に制限)、それらすべてを核弾頭にすることも可能です。

 多弾頭(MIRV)型の場合、ミサイルは大気圏外に達した後、わずかに速度や方向を変えながら弾頭を順次切り離し、それぞれが独立して大気圏に再突入します。そのため迎撃がより困難となるだけでなく、広範囲に被害を与えることができます。こうしたミサイルが複数の潜水艦から一斉に発射された場合、すべてを撃ち落とすことはもはや不可能で、甚大な被害が避けられない状況に陥ります。

 もちろん、他のSLBM保有国が必ずしも「トライデントII」と同等の性能を持つミサイルを保有しているわけではありません。しかし、SLBMを備えた潜水艦が生存している限り、たとえ核戦争で世界各国が壊滅的な状態に陥ったとしても、潜水艦の位置が発見されないかぎり、無傷で報復攻撃を実行できます。常に報復可能という性質を持つこと自体が、大きな脅威となっているのです。

 2025年現在、SLBMを搭載可能な原子力潜水艦を運用している国は、アメリカ、イギリス、フランス、ロシア、中国、インドの6か国です。加えて、通常動力型の潜水艦でSLBM発射能力を持つ国として、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)があり、通常弾頭のみの発射能力がある潜水艦を韓国が保有しています。ただ幸いにもこの65年間、一度たりとも核弾頭を搭載したSLBMが都市や戦略目標に向かって発射されたことはありません。

【結構スペース取ってる…】これが、潜水艦内に収められた核ミサイルです(画像)

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ミリタリー、芸能、グルメ、自動車、歴史、映画、テレビ、健康ネタなどなど、女性向けコスメ以外は基本やるなんでも屋ライター。一応、得意分野はホビー、アニメ、ゲームなどのサブカルネタ。

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