トランプ氏、F-35は不要? 調達数削減を示唆、それがありえない理由

その言動が世界中の注目を集める、次期米大統領のドナルド・トランプ氏ですが、今度は最新戦闘機F-35の調達について見直しを示唆。トランプ氏がどこまで本気かは不明ですが、少し考えれば非効率かつ非経済的この上ないことは明らかです。

どこまで本気かトランプ氏、すでに矛盾する発言も

 仮に、F-35と同等の能力を持つ戦闘機の開発プロジェクトを新たに立ち上げるとなれば、F-35と同じように数兆円の開発費を必要とするはずです。そしてその新型機を増やしたぶんF-35の機体単価は上昇してしまい、結果としてより多くの費用を必要とすることは明らかです。

 そもそもトランプ氏は、2016年11月に空軍戦闘機を増強すると発言したばかりであり、F-35の見直しを示唆する発言はこれと完全に矛盾しています。

 旧世代機であるF-16やF-15は現在も輸出向けに生産中ですが、これらの戦闘機は演習においてF-35Aに全く太刀打ちできず、撃墜・被撃墜率27:0でF-35Aが圧勝するという数字も明らかとなっています。いまさら米軍が旧世代機に立ち返るメリットはありません。

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オーストラリア空軍の空中給油機KC-30Aから補給を受けるF-35A、その最初のテストの模様(写真出典:アメリカ空軍)。

 さらにトランプ氏は、現在生産中の大統領専用機、通称「エアフォースワン」をキャンセルするとも発言しました。しかし「エアフォースワン」もほかの航空機では代用不可能な「機動指令センター」であり、計画を止めてもいずれ別の形で「エアフォースワン」を開発しなくてはなりません。

 アメリカは民主主義国家であり、大統領の権限はそれほど強大ではありません。その場の思い付きで耳あたりの良いことを言ってしまうトランプ氏の放言癖が、すべて実行に移されることはまず考えらず、F-35も彼が就任したからといって計画が見直される可能性は低いといえます。

【了】

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コメント

4件のコメント

  1. アメリカの弱体化は確実。

    早々にCIAに粛清される危険性はないか?

  2. 確かに、トランプおじさんは少し前に軍備大拡張を主張してたよねぇ…まぁおじさんの妄言は議会と米軍に潰されると思うけどね?んな任期4年8年のお客さん大統領に国家の安全保障の根幹までグチャグチャにいじらせる気は無いでしょう。それに、米軍がF-35の取得数をどうしようと、他国の取得契約は別の次元の話であって、各国はあんまり気にしなくても、ね。米軍向け生産数が落ち込むと一機当たりの価格に跳ね返ってくるのは問題っちゃ問題だけど。

  3. トランプもアレだけど、軍事オタクもそれ以上のアレだというのが、記事とコメントを読んでよくわかった。

  4. そもそもトランプ大統領の存在がブラックジョーク。一番の対策はトランプ大統領をクビにすること。

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