大きくて強い!「トランプ級戦艦」複数新造へ ミサイル大量搭載+レールガン・“レーザー砲”まで 米政府の狙いは?

現代のアメリカ海軍に「戦艦」が再び加わる模様です。なぜなら、トランプ米大統領が公式発表し、アメリカ海軍も全面的に肯定しているからです。いったい何が起こっているのでしょうか。

アメリカ海軍、まさかの戦艦新造!?

 2025年12月22日、フロリダにあるトランプ大統領の私邸マールアラーゴにて、海軍拡充構想「ゴールデン・フリート」の説明が行われました。ピート・ヘグゼス戦争長官(旧国防長官)、マルコ・ルビオ国務長官、そしてジョン・フェラン海軍長官ら、政府と軍高官も同席しての公式発表です。

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主砲を斉射するアイオワ級戦艦4番艦「ウィスコンシン」(画像:アメリカ海軍)

 その目玉が大型水上戦闘艦、トランプ級に関する言及です。大統領はこれを“battleship(戦艦)”と呼びました。1番艦の名前は「デファイアント」で、同型艦2隻を建造、最大25隻規模まで拡大する可能性にも言及しています。

ここまでの報道で、筆者(宮永忠将:戦史研究家/軍事系Youtuber)はいわゆる海軍艦艇一般の概念で使う“warship(軍艦)”の誤用、もしくは誇張表現かと勘ぐったのですが、明らかに艦種類別として“battleship”を使っていました。

 これが事実なら1992年に退役したアイオワ級戦艦「ミズーリ」以来の復活で、新造となれば80年を優に超える出来事です。

 アメリカ海軍の公式ホームページも「トランプ大統領が新型戦艦を発表」となっています。驚くべきは、ある程度性能が類推可能な概要とスペックまで公開されていることです。

 まず注目すべきなのが、880フィート(約268m)という全長です。これはアイオワ級の270mに迫るもので、満載排水量は3万5000トン以上と明記されています。アイオワ級は5万7000トン前後ですが、現代の船は軽装甲で材質も違うので、大きさでは遜色ないでしょう。

現行のアメリカ海軍の主力ミサイル駆逐艦であるアーレイ・バーク級フライト3が、全長約155m、満載排水量9700トンなので、現代の水上戦闘艦としては破格のサイズです。

 搭載兵装の構成もかなり特徴的です。まず主兵装(Main battery)に指定されているのが、海上発射型の核搭載巡航ミサイル、極超音速滑空体の投射母体とされるCPS(Conventional Prompt Strike:通常弾頭即応打撃)が12セル、Mk 41VLS(垂直発射装置)が128セルというもの。副兵装はレールガン1基と5インチ(127mm)砲が2基、それにレーザー発射機2基とされています。

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