「乗るのが極めて難しい路線」ついに廃止へ すでに役目は終えていた!? そこで走っていた“激レア列車”とは
奥羽本線の土崎~秋田港間(通称・秋田港線)が2026年7月に廃止されます。秋田港に寄港するクルーズ客船向けの専用列車が走るくらいで、普段は乗るのが極めて難しいレア路線でした。
「秋田港クルーズ列車」に乗ったハナシ
筆者(柴田東吾:鉄道趣味ライター)は、2019(平成31)年4月に「秋田港クルーズ列車」に乗車したことがあります。
2017(平成29)年のトライアル運行を経て、翌年に本格的な運行を開始した当初は、専用車両の「あきたクルーズ号」が用意されていました。この車両は、JR東日本の五能線などを走る観光列車「リゾートしらかみ」から転用されたものです。運行開始にあたり、車体を「海」「港」「クルーズ船」をイメージした色に塗り替えていました。
2020年に「あきたクルーズ号」が廃車された後は、同じく「リゾートしらかみ」から転用されたイベント用車両の「クルージングトレイン」が使用されていましたが、この車両も2023年に引退。以後は秋田地区の地域輸送で使用される電気式気動車GV-E400系が使用されていました。
筆者が「秋田港クルーズ列車」に乗車した頃は、「あきたクルーズ号」が使用されていました。車内は、先代の「リゾートしらかみ?(ぶな)」の頃と大差なく、リクライニングシートや簡易個室のようなボックス席もありました。4両編成でしたが、車内はガラガラで利用者はわずかでした。
秋田駅を出発した「秋田港クルーズ列車」は市街地を走り、土崎駅から貨物線を走行します。沿線は住宅街に変わり、秋田港駅に近付くにつれて倉庫のような建物も目立ってきました。海も見えなければ、港の雰囲気も全く感じられない路線です。
秋田港駅では新設されたホームの手前で一旦停止し、係員が乗務員室に乗って誘導する姿も見られました。貨物線や貨物駅の構内を走るため、取り扱いが特殊だったのかもしれません。
ちなみに、秋田港から秋田への帰りは、路線バスに乗ってみました。秋田中央交通のセリオン線と呼ばれる路線ですが、約8kmを30分弱かけて走ります。「秋田港クルーズ列車」の廃止後、寄港するクルーズ船からのアクセスはシャトルバスになる予定です。
Writer: 柴田東吾(鉄道趣味ライター)
1974年東京都生まれ。大学の電気工学科を卒業後、信号機器メーカー、鉄道会社勤務等を経て、現在フリー。JR線の2度目の「乗りつぶし」に挑戦するも、九州南部を残して頓挫、飛行機の趣味は某ハイジャック事件からコクピットへの入室ができなくなり、挫折。現在は車両研究が主力で、技術・形態・運用・保守・転配・履歴等の研究を行う。鉄道雑誌への寄稿多数。資格は大型二種免許を取るも、一度もバスで路上を走った経験なし。





コメント