わずか0.8km!「日本一短い地下鉄」なぜ生まれた?「歩けば10分」を30年越しで解消→驚きの効果とは

名古屋に存在する、全国で最も短い地下鉄「上飯田線」。全線わずか800m、1駅で終点という超ミニ路線ですが、その誕生までには「市電廃止」が生んだ30年もの空白期間がありました。名鉄小牧線を救ったV字回復の軌跡に迫ります。

「10分歩いて乗り換え」が30年…市電廃止で行き来が困難に

 太平洋戦争を挟んだのち、1965(昭和40)年に開業したのが名古屋市営地下鉄名城線です。ちなみに、名城線は全国で初めて地下鉄での環状線となった路線であり、現在では名古屋の地下鉄における中心的な存在になっています。乗り入れする路線も豊富で、名古屋市外からアクセスに利用する人も多いです。

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名古屋市営地下鉄上飯田線へ直通する名鉄300系電車(鈴木伊玖馬撮影)。

 小牧線に問題が発生したのは1971(昭和46)年のこと。この年、前出の名古屋市電御成通線が廃止されてしまいました。これにより小牧線の上飯田駅は孤立。その後、名城線に上飯田駅からの最寄りとなる平安通駅も設けられましたが、乗り換えには10分以上歩く必要がありました。

 こうして、地下鉄の平安通駅と、名鉄の上飯田駅を結ぶ路線が計画されるようになったのです。

 1972(昭和47)年に都市交通審議会答申第14号で、金山から上飯田を結ぶ「地下鉄7号線」が検討されます。さらに、地域住民からも不連続の解消が求められた結果、1992(平成4)年に整備すべき路線として取り上げられ、問題解消への動きが始まりました。

 1994(平成6)年には愛知県、名古屋市及び沿線自治体、名古屋鉄道株式会社を始めとする民間企業16社が出資した「上飯田連絡線株式会社」が誕生。同社が建設主体となって、1996(平成8)年から上飯田線の建設が始まりました。

 しかし、上飯田~平安通間は住宅街だったので、工事の際には付近の道路を長期にわたって占有する必要がありました。加えて、工事中に阪神・淡路大震災が起こったことで耐震基準が改められるなど、わずか1km未満の工事にもかかわらず完成まで約7年の歳月が費やされています。

【路線図】短っ!! これが「一駅しかない上飯田線」の概要です

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