スイッチバック2回/県都は素通り/残っているのが奇跡!? ナゾの「激レア特急」が面白すぎる! 存続には黄信号

新幹線が停車する県都には立ち寄らず、有名観光地同士を直行するという一風変わった特急列車があります。今年も走った場合には登場から50年を迎えるサプライズに富んだ列車ですが、存続には「黄信号」がともっています。

「富山駅には行きません」の個性的すぎる特急

 富山県の私鉄、富山地方鉄道は沿線に宇奈月温泉・黒部峡谷と、世界レベルの山岳観光ルートである立山黒部アルペンルートを擁します。この2拠点を直結するのが「アルペン特急」です。本線の宇奈月温泉駅(黒部市)と立山線の立山駅(立山町)の67.7kmを直近では1時間41分で結んでいました。

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富山地方鉄道の「アルペン特急」として運用される10030形(大塚圭一郎撮影)

 運行ルートやダイヤがサプライズに富み、冬季は運休するユニークな列車ですが、存続には「黄信号」がともっています。富山地鉄は巨額の営業赤字に陥っている鉄道事業の再構築を進める方針で、アルペン特急にもメスが入る可能性があるからです。

 アルペン特急と名付けた列車が走り始めたのは半世紀前の1976年4月、当初は宇奈月温泉―立山間をノンストップで結んでいました。1976―83年の一部列車は、名古屋鉄道のディーゼル車両「キハ8000系」(引退済み)が充当されました。当時は名鉄と国鉄、富山地鉄を直通運転していた急行(途中から特急に昇格)「北アルプス」が運行されており、間合い運用で使われていたためです。

 かつてのキハ8000系を除くと、アルペン特急には富山地鉄の車両が用いられています。2025年に筆者(大塚圭一郎:共同通信社経済部次長)が乗車した際には、京阪電気鉄道の「テレビカー」として人気を集めていた初代3000系(引退済み)を2両編成に改造した10030形がやって来ました。先頭に取り付けられた方向幕には「アルペン特急 立山」と記され、運転士だけが乗務するワンマン運転です。

 車体は黄色と緑色のツートンカラーに塗られており、その色合いから「かぼちゃ電車」と呼ばれています。鉄道友の会の「ローレル賞」を1980年に受けた自社発注車両14760形の一部に採用されている白を基調とし、灰色と赤色が入った塗装は「だいこん電車」の愛称が付けられています。

【富山行かないのかい!】これが「ナゾの激レア特急」です(路線図/写真)

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