スイッチバック2回/県都は素通り/残っているのが奇跡!? ナゾの「激レア特急」が面白すぎる! 存続には黄信号
新幹線が停車する県都には立ち寄らず、有名観光地同士を直行するという一風変わった特急列車があります。今年も走った場合には登場から50年を迎えるサプライズに富んだ列車ですが、存続には「黄信号」がともっています。
運行は休日だけ、しかも本数は…!
アルペン特急は2025年には4月11日から11月30日までの休日に運行しました。これは、ほぼ同期間に開通し、冬季は閉鎖される立山黒部アルペンルートを訪れる観光客らの利用を想定しているためです。驚くのは宇奈月温泉を9時17分に出て、立山へ10時58分に到着する列車1本だけの設定で、反対方向の列車はないことです。
すなわち宇奈月温泉の滞在後や、北陸新幹線の黒部宇奈月温泉駅(黒部市)と接続する新黒部駅から立山黒部アルペンルートの立山黒部貫光立山ケーブルカーと接続する立山駅へ向かう観光客の利用を想定していることになります。
アルペン特急は運賃のほかに特急料金が必要です。全区間に乗った場合は大人400円で、途中の停車駅からだと大人200円で済みます。例えば新黒部から立山までならば1時間24分のロングランだけに、乗り鉄が趣味の視点からは「特急料金がわずか200円とはお買い得だ!」と映ります。しかも10030形の転換クロスシートに腰かければ、京阪の特急列車で活躍していた花形車両の乗り心地を追体験できます。
宇奈月温泉発車後は新黒部、電鉄黒部を経て、新魚津(魚津市)に止まります。ここから滑川(滑川市)までは富山県などが出資する第三セクター鉄道、あいの風とやま鉄道との並走区間となります。
あいの風とやま鉄道は魚津から滑川までの間に東滑川(滑川市)の1駅しかないのに対し、富山地鉄は5駅あります。このため、あいの風とやま鉄道の普通電車が7~8分で結んでいるのに対し、富山地鉄の普通は早くても12分かかります。
一見すると停車駅が少ないアルペン特急ならば対抗できそうに映りますが、なんと新魚津の隣の電鉄魚津に停車後、滑川の1駅先の中滑川(滑川市)まで止まりません。滑川を飛ばすのは意外な印象もありますが、地元住民は「中滑川はもともとの市街地や滑川市役所に近く、滑川より中心にあるという意識がある」と解説します。
富山地鉄としては滑川より中滑川の方が停車させる優先度が高い上、新魚津―滑川間のあいの風とやま鉄道との直接対決に勝ち目はないと判断しているようです。この区間の運賃は480円とあいの風とやま鉄道の魚津―滑川間(240円)の実に2倍で、特急料金を含めれば680円に膨らむからです。





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