アメリカの次世代艦載機に「シューティングゲームみたいな珍機」提案 ピュンピュンとレーザー撃てそう!? その意図とは?

航空宇宙企業のスタヴァッティ・エアロスペースは2026年1月、突如としてアメリカ海軍のF/A-XXに向けた独自提案としてSM-39「Razor(レイザー)」を発表しました。

新しいのにどっかでみたことあるデザイン…

 航空宇宙企業のスタヴァッティ・エアロスペース(以下:スタヴァッティ)は2026年1月、突如としてアメリカ海軍の次世代空母制空(Next Carrier Air Dominance)構想、通称F/A-XXに向けた独自提案としてSM-39「Razor(レイザー)」を発表しました。

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SM-39「レイザー」の機首部分(画像:スタヴァッティ・エアロスペース)

 F/A-XXは、2030年代に耐用年数を迎えるF/A-18E/F「スーパーホーネット」やE/A-18「グラウラー」の後継機として、アメリカ海軍が計画している次世代戦闘機計画です。いわゆる第6世代戦闘機に分類されることが想定されており、高いステルス性能や無人機との協同運用などが検討されています。

 スタヴァッティが今回提案したレイザーは、双発エンジンを備え、垂直尾翼を持たない全可動水平尾翼と、翼ストレークから始まる左右に配置された二つの副胴体を持つ、三胴体形式という特異な外観をしています。この形状は、超音速飛行時の波動抗力を低減し、現用のいかなる超音速戦闘機よりも効率的な飛行を想定して設計されたものとされています。

 性能目標としては、マッハ4以上の最高速度、レベルスーパークルーズ時でマッハ2.5以上を想定しており、推力5万ポンド級のアフターバーナー付きエンジンを2基搭載するとしています。また、戦術作戦半径は2200km以上とされています。

 構造面では、高速飛行時の耐久性と耐腐食性を重視しており、非炭化チタンジボライド金属サンドイッチ外皮とチタンジボライドフォームコアを採用。「レーザー溶接されたチタン製フレーム、バルクヘッド、ロングロン(アルミやチタン製の曲げを防ぐ梁)」によって支持される構造になると説明されています。

 武装は、M61A2 20mmバルカン砲を固定式の内部兵装として搭載し、中央胴体の機体前部および中部にウエポンベイを装備。垂直射出ラックまたは回転式ランチャーを選択可能としています。また、F-35シリーズの「ビーストモード」のように、ステルス性を犠牲にする代わりに翼下ハードポイント4基を使用することで、空対空ミサイルや対地兵器などの搭載量を増やすことも可能とされ、内部・外部を合わせた最大兵装重量は2万5000ポンド(約11.3トン)を想定しているとのことです。

 ただし、スタヴァッティはこれまでも同様のコンセプト機体を発表してきましたが、実際に機体を開発・製造し、飛行させた実績は確認されていません。そのため、今回のレイザーについても、あくまで構想・提案段階の存在にとどまる可能性が高いと見られます。

 すでにF/A-XX計画については、ノースロップ・グラマンとボーイングの2社が正式採用をめぐって競っているとされており、ロッキード・マーチンは選考から外れています。現時点でこの2社の間に割って入るのは、かなり困難と言えるでしょう。

 なお、2026年1月20日には、F/A-XXに約9億ドル(約1400億円)の新規予算を盛り込むことが検討されていることが明らかになり、これにより計画の進行が加速する可能性が指摘されています。こうした動きを見越し、スタヴァッティが自社技術のアピールを目的としてコンセプトイメージを公開したのではないか、という見方も一部では報じられています。

 もっとも、今回公開された機体のシルエットは、1980年代に流行した某横スクロールシューティングゲームの自機を思い起こさせる部分はあるものの、レーザー溶接されたチタン製フレームは使うにしてもレーザー兵器が搭載されるわけではなく、オレンジ色に光る無人機のお供が付いてくることも、今のところなさそうです。

【画像】え、ビッ〇バイパー!? これが、某ゲーム機体に見えるSM-39「レイザー」です

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編集者で現在はフリー、雑誌やムックなどを主にやってきたが、WEBでも仕事を行っている。前職の関係で乗りものの知識も広く持っている。

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