「ミニ新幹線」じゃ雪に弱い? 最強寒波を余裕で走り抜けたE8系の“舞台裏” 地元の願いは「フル規格」
「この冬で最強最長」と恐れられた寒波で鉄道のダイヤ乱れが目立ちました。そんな中で奮闘したのは、雪を含めて「運休・遅延も多く発生している」と地元自治体から不満が漏れる「ミニ新幹線」でした。
除雪が追いつかないから「絞り込む」
想像を超えた積雪を目の当たりにし、「普通電車が運休しても不思議ではない」と考えを改めました。山形新幹線の始発運行前にラッセル車を走らせて除雪するだけでも手間がかかる上、普通電車を運行するにはそれぞれの駅の除雪作業が必要です。
JR東日本関係者は「ホームに積もった雪を取り除くには、運行の妨げになる線路に落とすことはできないため大変な作業になる」と打ち明けます。
そこでJR東日本はマンパワーが限られる中で、庭坂―米沢間の運行対象を山形新幹線に絞り込むことで、普通電車だけ停車する駅の除雪作業を省く判断をしました。沿線住民の利便性を考慮すれば普通電車も走った方が望ましいものの、利用者が多い上に、運賃のほかに特急券も支払うため採算性も良い山形新幹線の安定輸送を最優先するというのは経営判断としては理にかなっています。
さらに、積雪区間でもE8系の走行性能が優れていることも、普通電車に使う719系などに対するアドバンテージになっています。先頭車のフロントノーズの下部にあるスノープラウ(排雪板)がパウダースノーをはね飛ばすことができ、台車部には着雪防止用のヒーターを搭載しているからです。
乗車中に床下から「ガシガシガシ」と雪が当たる音を立てながらも、E8系は晴天時と変わらないスピードで「よく走り続けられているものだ」と感心するほどの快走ぶりでした。定刻通りに滑り込んだ米沢では、留置線の719系の屋根も白く覆われていました。
米沢以北でも降雪はあったものの、E8系は余裕しゃくしゃくと言わんばかりの落ち着いた走行ぶり。かみのやま温泉(山形県上山市)の手前では東北地方のマンションで最も高い41階建ての超高層マンション「スカイタワー41」が右手に出現し、遠くにそびえる蔵王連峰と競うような存在感を示していました。須川と沿って駆けた後、山形駅で唯一頭端式になった1番線へ定刻の11時38分に着きました。





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