「コンパクトSUV」なら勝機アリ!? しっかり走って400万円切り「スズキ初の本格EV」eビターラの“マルとバツ”

スズキが同社初となるバッテリー式電気自動車(BEV)でコンパクトSUVの「eビターラ」を発売しました。EV市場では後発となるスズキですが、eビターラはどのようなモデルに仕上がっているのでしょうか。

オススメは4WD? それとも2WD?

 実際に運転席に座ってみると、着座位置に対して窓ガラスの下部が大きく取られているため、前方視界はコンパクトSUVの中でも良好な部類と言えます。また、ボンネットの形状が角ばっているため、車両感覚もつかみやすいです。これならば、狭い道を走ることも多いシティユースのドライバーにもオススメできます。

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細かい部分で気になるポイントはあるが、全体のまとまりは高いレベル(西川昇吾撮影)

 ただ、新しいナビゲーションシステムは少々使いづらいと感じました。加えて、シートヒーターとステアリングヒーターを操作するには、ナビモニター上で3階層ほど画面を遷移する必要があり、やや不便な印象です。ほかの操作系には物理スイッチが比較的多く残っているだけに、この点は残念に感じてしまいました。

 他方、肝心の走行性能についてですが、今回は2WD・4WDとも市街地や高速道路などでテスト走行しました。結論から言うと、多くの人にオススメできるのは2WD仕様です。価格の安さも理由ですが、特に舗装路では2WDの方が乗り心地の面で優れていると感じたからです。

 反面、4WD仕様は路面の細かな凹凸をよく拾っている印象で、乗り心地は少し角が目立つような感触があります。積雪路や悪路をよく走る人でないなら、2WDを選ぶのが普通でしょう。

 一方、全体的な乗り味は自然な味付けです。加速感はモーター独特の低速からトルクフルな特性をいたずらに誇張したものではなく、アクセル開度に対して素直な反応を示します。そのほかも悪目立ちするようなフィーリングはなく、エンジン車やハイブリッド車から乗り換えても扱いやすいクルマだと思いました。初めてのBEVとしても選ぶ価値は充分あるでしょう。

 ただし、ハンドルが重たい印象だったのが気になりました。コンパクトSUVはユーザー層が幅広いだけに、特に女性ドライバーなどは試乗して実際にチェックしてほしいポイントです。

 スズキ初のBEVモデルであるeビターラは、一部操作系の使いづらさや4WD車の乗り心地など、いくつか若干気になるポイントもあるものの、全体的な仕上がりは高いレベルでまとまっています。素性は悪くないだけに、今後どのように熟成されていくのかも楽しみだと感じました。

【貴重な選択肢!】これが新型「スズキの電気で走るコンパクトSUV」です(写真で見る)

Writer:

1997年生まれ、日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。自動車専門誌やウェブ媒体、ファッション誌などで、新車情報からカスタムかー、旧車、カーライフお役立ちネタまでクルマに関して幅広く執筆。自身でのレース活動も行っている。

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