自衛隊から「護衛艦隊」が消える!? 創設以来の大改編で間もなく誕生の「新艦隊」とは イージス艦も哨戒艦も配置換え
2026年3月、海上自衛隊が姿を変えます。冷戦期から日本の海を守り続けてきた「護衛艦隊」と「掃海隊群」が統合され、新たに「水上艦隊」が誕生。伝統の名称を捨ててまで断行する“戦後最大の組織改編”の狙いを読み解きます。
常時3つの“最強部隊”を維持するため「即応体制」のカラクリ
海自は水上艦艇部隊の大規模改編について「戦後最も厳しく複雑な安全保障環境を踏まえれば、今後は、即応体制をとる部隊を更に増加させ、より高い迅速性と活動量を持続的に確保していくことが必要となるため」と説明します。
加えて、「水上艦隊の下に置かれる新しい水上戦群は、有事における正面作戦や、平素はそのための訓練に専念し、警戒監視や海峡防備は哨戒防備群が専従することになる」とも述べています。
2026年2月現在、護衛艦隊には有事に最前線で対応する4つの護衛隊群と海上交通の安全確保や海峡防備に従事する5つの護衛隊が置かれています。
改編後の水上艦隊は、水上艦隊司令官をトップに第1から第3までの3個水上戦群と水陸両用戦機雷戦群、哨戒防備群などで構成。配備されるのは主に水上戦群に護衛艦、水陸両用戦機雷戦群に輸送艦、掃海艦・掃海艇となります。また、哨戒防備群には「もがみ」型FFMを含む護衛艦、「はやぶさ」型ミサイル艇、「さくら」型哨戒艦が配備される予定です。
海自は「新編する水上戦群は、その数を護衛隊群の4個群から3個群に集約することにより、1個群当たりの護衛艦隻数を増やし、各群の中で即応体制、錬成期、修理期のサイクルを回すことで、常時3個群による即応体制を確保していく」と説明しており、改編の意義を強調します。
なお、水上戦群は有事における正面作戦および、平素はその訓練に専念できるようになることから、「高度な任務に従事する護衛艦艇部隊の練成機会を確保し得る体制」(海自)を構築するとして、DDH(ヘリ搭載護衛艦)やDDG(イージス艦)が集中的に配備されることになります。
一方、哨戒防備群は警戒監視や海峡防備に専従することになる模様です。海自の説明によると、もがみ型FFMは増大する平時の警戒監視所要に対応するだけでなく、従来の護衛艦と比べて多様な任務への活用が可能であることから、総合的に勘案した結果として、情報収集、警戒監視に的確に対応するため、哨戒防備群に配備するといいます。





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