10年で4回脱線 長崎の路面電車、事故現場のカーブ緩和 11月再開へ

前回脱線の対策を施したガードノーズが今回の原因に

 長崎電気軌道は脱線事故の直接原因について、レールの交差部分にあるガードノーズが変形しており、それによって車輪が乗り上がりやすい状態になっていたと推定。運転と車両関係については異常が認められなかったといいます。ガードノーズはレールが「X」状に交差する部分の中央にある「V」字にとがった部位です。

 事故原因とされるガードノーズは、2015年10月に発生した脱線事故の復旧工事として2016年5月に設置されたものですが、営業開始後およそ10日間で、このガードノーズに車輪が繰り返し接触し、カーブの外側へ斜めに曲がっていました。

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カーブの外側に向かって変形したガードノーズ(画像出典:長崎電気軌道)。

 変形した原因は、ガードノーズ部分の高さを従来より約10mm低くしたため。これは2015年10月の脱線事故の際、ガードノーズ部分の摩耗が原因のひとつとされたためであり、摩耗を抑制するためにガードノーズが低くされました。

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摩耗抑制のため、事故現場のガードノーズは、従来より約10mm低くされていた(画像出典:長崎電気軌道)。

 しかしこの設計変更によりガードノーズの体積が減少したため、車輪の接触によって変形が生じたものと、長崎電気軌道は推定しています。

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