有効期限切れでも使えた!? 実は今もひっそり息づく“きっぷの秘策” 令和乗り鉄が知らない「継続乗車船」の世界

きっぷの有効期限が過ぎても列車に乗れる制度が「継続乗車」です。鉄道連絡船があった頃は「継続乗車船」という名前でした。現在も適用される制度ですが、長距離乗車券の有効期間を延ばす秘策としても知られていました。

継続乗車船が継続乗車になった理由

 ところで、このコラムでは前半とタイトルに「継続乗車」、後半は「継続乗車船」という言葉を使っています。国鉄は船も運航していたからです。鉄道連絡船として「青函連絡船」「宇高連絡船」「宮島航路」がありました。連絡線の運賃制度は鉄道と同じと見なしたため、継続乗車も適用されました。だから「継続乗車船」というわけです。

 鉄道連絡船はJR化後も引き継がれますが、青函トンネルによって青函連絡船が、瀬戸大橋線の開業で宇高連絡船がそれぞれ引退します。最後に残った宮島航路は2009年にJR西日本直営から子会社のJR西日本宮島フェリーに移管されたため、鉄道連絡船はすべて廃止されました。JRの旅客営業規則から「船」に関する記述がなくなり、「継続乗車船」も「継続乗車」に変わりました。

 ワイド周遊券・ミニ周遊券は1998年3月31日で終了し、同年4月1日から「周遊きっぷ」になりました。自由乗降エリアと往復乗車券をまとめたところは同じです。しかし、券は3枚になりました。往路用は「ゆき券」、自由乗降区間は「ゾーン券」、復路用は「かえり券」です。それぞれのきっぷに有効日数が設定されており、「かえり券」も単独で有効日数が設定されたため、継続乗車制度でフリー乗降区間の滞在を増やすというワザは使えなくなってしまいました。そんな周遊きっぷも2013年3月31日で廃止されました。

 現在、鉄道の長距離移動は新幹線が主体となり、夜行列車も少なく、紙の長距離片道きっぷを使う人も減っていることでしょう。しかし継続乗車制度は「終電の0時またぎ」のルールとして残っています。制度が残っているうちに、もう一度、継続乗車を利用して長距離片道きっぷの旅もやってみたい、なんて思います。しかし、あの頃は私も体力があったし、時間もたっぷりあったんだよなぁ(涙)。

 以上、昭和ジジイの独り言でした。

【ちょっと昔】平成を駆けた夜行快速列車を見る(写真)

Writer:

乗り鉄。書き鉄。ゲーム鉄。某出版社でゲーム雑誌の広告営業職を経て独立。PCカタログ制作、PC関連雑誌デスクを経験したのち、ネットメディアなどで鉄道関係のニュース、コラムを執筆。国内の鉄道路線踏破率は93パーセント。著書に『ぼくは乗り鉄、おでかけ日和。日本全国列車旅、達人のとっておき33選』(幻冬舎刊)など。

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コメント

2件のコメント

  1. このルールで問題になりそうなのが佐伯駅で朝6:17の始発を逃した後で

    宗太郎行きの切符を買った場合特急は全列車延岡までノンストップだし

    17:28、19:02の普通のどちらも1駅前の重岡止まり但しここは無人駅

    この場合重岡で車掌さんに継続乗車証明でももらうんでしょうかねえ……

    なおたどり着くだけなら特急で延岡行ってから延岡最終の20:07の佐伯行き普通で折り返しが最速

  2. この記事を読んで、昔々「均一周遊券」で北海道などを周ったころを思い出しました。近畿在住なので、確か北海道の均一周遊券の有効期間が21日だったと記憶しています。有効期限最終日に札幌を出発し、青森から「急行きたぐに」(均一周遊券で急行には乗車できた)で翌日に帰着したことが思い出されます。