ガンダム世界の“異常なほど巨大な航空機”や“浮く軍艦”その異次元の性能とは? MSより脅威的な兵器!?
巨大輸送機の不思議 なぜそんな兵器が必要とされたのか アニメ『機動戦士ガンダム』は、未来世界を舞台とした人型機動兵器「モビルスーツ(以下MS)」が活躍するSFロボットアニメです。ただし、MSだけではなく、様々な補助兵器 […]
ホワイトベースの重さの理由とは
現実世界では、核動力を利用した航空機は存在しません。アメリカとソ連が試験を行い、アメリカでは核ジェットエンジン「J87ターボジェット」などが成功しましたが、実用化には至っていません。理由は、乗務員を放射線から守るための遮蔽に重量を割く必要があることや、墜落・撃墜時のリスク、さらには大陸間弾道ミサイルで攻撃可能になったこともあり、核エンジンで航空機を長時間飛行させる必要がなくなったからです。
「ガンダム」の世界では、MSの動力源はミノフスキー・イヨネスコ型熱核反応炉(核融合炉)であり、架空の粒子であるミノフスキー粒子で小型化されている設定です。おそらく放射性遮蔽技術も発展しており、航空機への搭載に支障は少ないのでしょう。
艦載機としてドップ4機(1機9.46トン)、MS4機(ザクIIとして1機67.1トン)が搭載される場合、ドップ合計37.84トン、ザク合計268.4トン、合計306.24トンとなります。ガウの重さは690.4トン説と980トン説がありますが、艦載機を満載した状態で980トンと考えられます。こんな巨大な航空機が運用可能かどうか、筆者は可能だと考えます。
「ガンダム」第7話では、幅広い底面を持つ胴体で基地に直接着陸しているカットがあります。おそらく巨大な推力を持つ熱核ジェットエンジンで、短距離離着陸をしているのでしょう。980トンでも、タイヤではなく底面で支えているなら、ホワイトベースの計算と同様、面積当たりの重量はそれほど大きくありません。宇宙世紀の機体制御技術を用いれば、離陸も着陸も推力偏向で可能と思われます。
宇宙世紀では、スペースコロニーという巨大宇宙都市が多数建設され、地球の人間を宇宙に運ぶ時代でもあります。軌道エレベーターの描写はありませんが、数十億人の人間は巨大な宇宙往復機で宇宙に運ばれたと考えられ、そのインフラやノウハウを前提にガウは設計されたのでしょう。
先述したAn-225は最大離陸重量640トン、最大搭載量250トンのため、ザクII2機を寝かせて運搬可能です。ガウは大きさの割に軽量な航空機とも言えます。
ガウの全長は147.4mで、ホワイトベースの56.2%ですが、重量はホワイトベースの3.06%にすぎません。艦載機の搭載数は、ホワイトベースがMS6~15機、航空機10機の最大25機、ガウは8機で、ホワイトベースの32%です。
つまり、ホワイトベースが非常に重いのは、艦載機の搭載数の多さや88cm実体弾主砲などの武装だけではなく、装甲の影響が大きいと考えられます。ジオン勢力圏内を単独航行し無数の被弾を受けても撃沈されなかったことから、敵地侵入・MS部隊急速展開に耐えられる構造だったのでしょう。
現実世界の航空機は軽量化が必須で装甲に限界がありますが、ジェットやロケットだけでなくミノフスキークラフトを搭載したペガサス級強襲揚陸艦は「空中戦艦」と言える防御力を備えており、航空機であるガウとは比較にならない飛行物体だったのかもしれません。
Writer: 安藤昌季(乗りものライター)
ゲーム雑誌でゲームデザインをした経験を活かして、鉄道会社のキャラクター企画に携わるうちに、乗りものや歴史、ミリタリーの記事も書くようになった乗りものライター。著書『日本全国2万3997.8キロイラストルポ乗り歩き』など、イラスト多めで、一般人にもわかりやすい乗りもの本が持ち味。





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