米海軍“最新鋭”空母建造に15年!?「ドリス・ミラー」引き渡しがさらに延長 原因は玉突き的な問題?

アメリカ海軍協会の公式ニュースサイトである「USNIニュース」は2026年5月8日、次期航空母艦「ドリス・ミラー」の引き渡しが2年延期になったと報じました。

姉妹艦の遅延が影響か?

 アメリカ海軍協会の公式ニュースサイトであるアメリカ海軍協会「USNIニュース」は2026年5月8日、次期航空母艦「ドリス・ミラー」の引き渡しが2年延期になったと報じました。

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アメリカ海軍最新鋭の原子力空母である「ジェラルド・R・フォード」(画像:写真AC)。

 これはアメリカ海軍の2027会計年度予算資料により明らかになったもので、従来は2032年2月を予定していた同艦の引き渡し時期が、今回の資料では2034年2月へ延期されています。

 なお、見直されたスケジュールでは、建造開始から引き渡しまでに15年を要する見込みです。「ドリス・ミラー」は、アメリカ海軍最新鋭の原子力空母であるジェラルド・R・フォード級航空母艦の4番艦にあたります。3番艦の「エンタープライズ」とともに2019年1月に発注されましたが、「ドリス・ミラー」は現在も建造が始まっていません。

 遅延の原因は、3番艦「エンタープライズ」の建造工程が予定通り進んでいないためとみられています。「エンタープライズ」が乾ドックや巨大モジュール組立エリアを長期間使用していることから、「ドリス・ミラー」はモジュール建造やドック作業を開始できない状態にあります。

 背景にはサプライチェーン(供給網)の問題があります。「エンタープライズ」の建造に必要な部材や機器の不足により、本来とは異なる順序で組み立て作業を進めざるを得なくなり、それがさらなる遅延につながっているようです。

 なお、アメリカ海軍の原子力空母を建造できるのは、バージニア州にあるニューポート・ニューズ造船所のみです。そのため、1隻の建造遅延が、ほかの空母建造計画にも連鎖的な影響を及ぼす可能性が高くなっています。

 ちなみに、ジェラルド・R・フォード級2番艦「ジョン・F・ケネディ」の就役も遅れています。アメリカ海軍は、世界各地へ即応的に空母を派遣できる体制を維持するため、少なくとも11隻の空母を保有する方針を掲げています。しかし今回の遅延により、ニミッツ級航空母艦「ニミッツ」の退役時期が、当初予定されていた2026年5月から2027年3月へ変更されるなど、混乱が続いています。

【画像】え、まだ建造スタートしてない!? これが空母「ドリス・ミラー」のイメージです

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