「定員1人のバスならOK」 最初は門前払いだった「完全フルフラットバス」どう実現? 「座席幅5cm」に泣いた過去
東京~高知間を運行する夜行高速バス「フラットン」。国内で唯一「フルフラットシート」を備えた、実質「寝台バス」ですが、その実現には高いハードルがありました。実現と今後の展望について、高知駅前観光の梅原國利会長に話を聞きました。
技術的に目途がついている改良点
──どのような問題があったのですか?
特に課題だったのが「乗客を保護するための転落防止プレートや、衝撃吸収材などを座席前方に設ける」というもので、900kgの衝撃に耐える必要がありました。また、下段には転落防止ガードがなかったのですが、側面の窓ガラスが割れた際の保護として設置しました。これにより、座席が20kgくらい重くなり、保安基準である後輪軸重制限の10tをオーバーする可能性が出たのです。
それで、最後列は普通の座席を付けようとしていたのを断念し、ユニット、つまり寝台の長さも5cm短くなりました。
──今後の改良点や課題はなんですか。
技術的に目途が立っているのが、「寝台をフルフラットから少し起こす」という機能です。「飲みものが飲みにくい」「スマートフォンを操作すると腕が疲れる」といった問題への対応です。
あと、料金への敷居を下げるために「ふるさと納税の返礼品」にできるのではないかと検討しています。それで実質的な料金が下げられるなら「2列、16人乗り」の寝台バスが実現できます。横3列を2列にすれば、12cmは寝台幅が広げられますから、寝返りも可能で、通路も広く取れるからです。
「どうせできない」と言われてきましたが、諦めずに「自分がワクワクする」+「顧客満足」でこれからも新しいモノやサービスを実現できるように努めてまいります。
──ありがとうございました。
Writer: 安藤昌季(乗りものライター)
ゲーム雑誌でゲームデザインをした経験を活かして、鉄道会社のキャラクター企画に携わるうちに、乗りものや歴史、ミリタリーの記事も書くようになった乗りものライター。著書『日本全国2万3997.8キロイラストルポ乗り歩き』など、イラスト多めで、一般人にもわかりやすい乗りもの本が持ち味。





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