広島電鉄、運賃20円値上げへ 市内線、宮島線ともに改定

運賃値上げの背景は

 広島電鉄によると、交通手段の多様化や広島市郊外への大型店舗進出にともなう買い物客の減少などで、1995(平成7)年度をピークに輸送人員は減少傾向にあるといいます。

 一方、50年以上が経過している車両(35両・編成)の置き換えが急務であることから、2019年度までに超低床車両を市内線で4両、宮島線で6編成導入。また、バリアフリー化、利便性向上を目的に、停留場のホーム拡幅、上屋延長なども行う計画です。

 さらに、車両中扉へのIC降車読み取り機の設置や、「Suica」「PASMO」といった全国相互利用ICカードの利用受け入れなども進める方針であるとのこと。設備投資を推進するとともに、これまでの設備投資による減価償却費の増加、修繕費の増加、さらに運転士の確保にともなう人件費の増加も見込まれるとしており、並行して経営の健全化を図るため、運賃改定を申請するとしています。

 広島電鉄鉄軌道部門の2015年度実績は、63億7500万円の収入に対し、支出は69億4000万円で、5億6500万円の赤字でした。申請内容が認可された場合、2017~2019年度の3年間平均で、収入が70億1200万円、支出が71億6400万円になり、赤字は1億5200万円に改善される見込みです。

【了】

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コメント

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1件のコメント

  1. この機会に現金払いについては、大幅な値上げを行い、利用客の殆どがIC利用になる様な仕組みにしても良いと思います。

    電停に停車する時間が短縮される分、他の交通機関に対する競争力も増えると思います。
    併せて、ドライバーも右折時に軌道敷地内で止まらない。
    そうするだけでも、広電の応援になるとは思います。