首都圏から一番近い“生き残り”は今どうなってる? 引退迫る「国鉄電車」は見た目バラバラの4編成

しなの鉄道を走る国鉄時代の115系電車が、2028年度中に引退予定です。引退を前に様々な復刻塗装が登場しましたが、2026年時点で残っているのは4種類の塗装のみとなっています。

編成ごとに塗装が異なる115系

 湘南色は緑2号と黄かん色のツートンカラーです。国鉄時代の115系で多く採用され、東北・高崎線や高崎地区、岡山・広島地区なども昔は湘南色でした。S3編成は2017(平成29)年から湘南色に塗られていますが、この編成も登場時の塗装に戻されたことになります。

 初代長野色は1989(平成元)年に登場したもので、長野地区を走る115系などに塗られていました。アイボリーホワイトを基に、信州の緑と紅葉の赤をイメージした帯色が添えられています。S7編成は2017年に初代長野色となりましたが、この編成もJR時代に初代長野色に塗り替えられた経歴があるため、復刻されたことになります。

 観光列車「ろくもん」は、しなの鉄道の沿線の魅力を発信する列車として改造されたもので、水戸岡鋭治さん(ドーンデザイン研究所)のデザインでも知られています。外観は、沿線に縁のある武将・真田幸村の赤備えにちなんだ濃い赤。車内は長野県産の木材を使った内装で、車両によって個室風の座席やカウンター席、ソファ席などが用意され、乗車プランによっては食事の提供も行われています。

「ろくもん」は2014(平成26)年の登場で、しなの鉄道の115系の塗装変更としては最初といえるのかもしれません。

 新長野色は1992(平成4)年から導入され、初代長野色に代わる形で順次塗り替えが行われました。灰色系のフォギーグレーを基に、窓まわりをアドバンスブルー、窓の下の細い帯色をリフレッシュグリーンとしたものです。S11編成は2025年に新長野色が復刻されていますが、以前は別の編成に塗られていました。しなの鉄道の115系がJR東日本から譲渡された当初は新長野色で、順次オリジナルの塗装に塗り替えた経緯があります。

 しなの鉄道の115系は2028年に引退する予定ですが、「ろくもん」は2029年3月の引退と報道されています。どの塗装の115系が最後まで残るのか、注目されるところです。

【塗色いろいろ】しなの鉄道に残る115系4編成を見る(写真)

Writer:

1974年東京都生まれ。大学の電気工学科を卒業後、信号機器メーカー、鉄道会社勤務等を経て、現在フリー。JR線の2度目の「乗りつぶし」に挑戦するも、九州南部を残して頓挫、飛行機の趣味は某ハイジャック事件からコクピットへの入室ができなくなり、挫折。現在は車両研究が主力で、技術・形態・運用・保守・転配・履歴等の研究を行う。鉄道雑誌への寄稿多数。資格は大型二種免許を取るも、一度もバスで路上を走った経験なし。

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