運転士の「デカいカバン」その中身は? “鉄道のプロ”が常に持ち歩く「相棒アイテム」、実は意外なものも

駅のホームで見かける、鉄道運転士が手に持つ重そうな黒いカバン。その中には行路表やアルコール検知器など、安全運行に欠かせない道具が詰まっています。さらに、プロならではのこだわりが光る「第3の道具」の存在もあったりします。

行路表に検知器……、正確な運行を支える情報の詰まった道具

 鉄道の運転士がホームを歩く際、いつも重そうな黒いカバンを手に持っています。中には、いったいどのようなプロの必需品が入っているのでしょうか。

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電車の運転士のイメージ(画像:写真AC)

 運転士のカバンの中身で、重要なもののひとつが「行路表」です。これには各駅の到着・出発時刻など、乗務に必要な情報が細かく記されており、運転台の見やすい場所に置いて適宜確認します。鉄道の正確な運行を支える情報が、この一枚の紙にまとめられているのです。

 なお、単線区間などでは、列車の通行権を示す「スタフ(通票)」と呼ばれる物理的な通行証をカバンに入れて扱う場合もあります。

 また、現代の乗務において広く使われているのが「携帯型アルコール検知器」です。多くの鉄道事業者では、乗務前の点呼などでアルコールチェックを行っており、携帯型の機器を活用して体調管理に努めています。わずかな異常も見逃さないようにするプロとしての姿勢が、この小さな機械にも表れています。

 しかし、これらの公的な備品とは別に、運転士の中には個人的なこだわりで「第3の道具」を持ち歩く人もいます。それは、一見すると地味な棒状のアイテム。ベテラン運転士の中には「これがあると確認しやすい」と話す人もいるとされる、この私物アイテムの正体は何でしょうか。

 一例として挙げられるのが、自ら購入して持ち歩く「マイ指し棒」です。鉄道の現場では「指差喚呼」が基本ですが、信号機や計器類をより確実に指し示すために、伸縮式の指し棒などを使っているケースがあります。

 市販のものから鉄道グッズとして販売されているものまで種類は様々ですが、自分の手に馴染む長さや重さを選ぶことで、確認作業をしやすくしているようです。指し棒を使うことで、視線と意識を対象に向けやすくなり、ヒューマンエラーの低減につながると考えられます。

 なお、最近ではタブレット端末の導入により、行路表や各種資料が電子化されるなどカバンの中身も変化しつつあります。

 しかし、どれほど技術が進歩しても、「自分の目で確かめ、自分の手で安全を守る」という運転士の矜持(きょうじ)は、これらの道具を通じて受け継がれています。

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