廃線のディーゼルカー10年ぶり復活、その意外な理由 神岡鉄道「おくひだ1号」(画像10枚)

廃線のディーゼルカーが、10年ぶりにレールの上を走行しました。その行先には、大きなふたつの計画が。廃線は「終わり」ではなく、ひとつの「始まり」でもあるようです。

拡大する「廃線観光」、新たな旅のカタチになるか?

 その日、「日本ロストライン協議会」の設立総会に続いて「神岡・町づくりネットワーク」「高千穂あまてらす鉄道株式会社」「大館・小坂鉄道レールバイク」の事例発表会が行われました。

「高千穂あまてらす鉄道株式会社」は旧・高千穂鉄道の廃線跡を使って、エンジン付き動力車を使った「スーパーカート」を運行しています。かつて、水面からの高さ日本一として知られていた鉄橋上を走り、雄大な景色とちょっとしたスリルを楽しめます。「大館・小坂鉄道レールバイク」は旧・小坂鉄道の線路で、「ガッタンゴー」に似た「レールバイク」を運行しています。

「神岡・町づくりネットワーク」からは、今後の神岡鉄道廃線跡を活用する「ロスト・ライン・神岡」の5カ年計画が発表されました。今年10月頃を目標に、新たに漆山駅(岐阜県飛騨市)から神岡鉱山前駅方向へ3.5kmの新コースを整備します。2018年には奥飛騨温泉口~漆山間の10kmで「アントロ」を運行予定。「アント」と呼ばれる入れ替え用の小型動力車にトロッコを連結した乗りものです。

 2020年には、茂住駅(岐阜県飛騨市)と猪谷駅(富山県富山市)のあいだ約10kmで「ガッタンゴー」と「アントロ」を運行します。これで、ほぼ全線にわたる廃線レジャー施設構想が完成します。なお、漆山~茂住間は約4kmの茂住トンネルがあるため、徒歩による探検ツアーとなるようです。

 廃線の保存活用といえば、鉄道史跡の研究など学術的なイメージもあります。そのための団体もすでに存在します。しかし「日本ロストライン協議会」は、廃線を新たなレジャー施設に変えて、鉄道ファンを含め、多くの人々に楽しんでいただく、という考え方がありそうです。

 レールマウンテンバイク「ガッタンゴー」からディーゼルカー「おくひだ1号」復活へ。その先には「日本ロストライン協議会」があり、「ロスト・ライン・神岡」の5カ年計画があります。廃線は終わりではなく、あらたな活用の始まり。鉄道の新しい楽しみかたの提案といえそうです。

【了】

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Writer:

乗り鉄。書き鉄。ゲーム鉄。某出版社でゲーム雑誌の広告営業職を経て独立。PCカタログ制作、PC関連雑誌デスクを経験したのち、ネットメディアなどで鉄道関係のニュース、コラムを執筆。国内の鉄道路線踏破率は93パーセント。著書に『ぼくは乗り鉄、おでかけ日和。日本全国列車旅、達人のとっておき33選』(幻冬舎刊)など。

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コメント

1件のコメント

  1. 廃線活用は必要だし、電化復活なども考えなくてはならない。

    単に利用者が少ないから廃止でなく利用者を観光以外で増やす方法も必要だと思う。

    地方のローカル線なら転換クロスを入れるのも手だし、居住性向上が鍵になると思われる。

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