軍艦が空飛んでやって来る!? 「USV投下成功」の先にある英海軍の未来図とは “日本近海にも即参上!” 可能に
世界初となる航空機から無人水上艇を空中投下するテストを、イギリス海軍が成功させました。このテストはイギリス海軍の将来艦隊構想に向けた重要な意味があるようです。
エアバスA400M輸送機から小型無人艇を投下
イギリス海軍は2026年7月8日、海洋ドローン企業のクラーケン・テクノロジーズおよび航空投下装備企業のケイプウェルと共同で、輸送機からUSV(無人水上艇)を空中投下する試験に成功したと発表しました。USVの空中投下は、世界で初めての試みです。
投下されたのは、船体構造に複合材を多用したクラーケン製の「K3スカウト」です。全長8.4m、最高速度55ノット(約102km/h)の高速無人ボートで、最大30日間の活動が可能とされており、偵察・監視、兵站、攻撃など幅広い任務に対応します。
試験では、北海上空1300フィート(約400m)を飛行するA400M輸送機から、ケイプウェル製の空中投下システムを用いて、波高最大8フィート(約2.4m)の海面へ計4回にわたり投下されました。これにより、支援艦艇や港湾施設を必要とせずに水上艇の自律運用を行えることが証明されています。
イギリス海軍は、有人艦と無人システムを組み合わせた「ハイブリッド海軍」を構想しています。今回の試験結果について、同海軍は次のように語っています。
「小型無人水上艇の限界の1つが、自力での展開能力に欠けることです。そのため、我々は母艦や“母機”から展開するコンセプトを積極的に求めてきました。今回の試験を通して、USVを世界規模で迅速に展開できる可能性を示すことができました」
また、海軍は以下のようにも述べています。
「空母の誕生以来、我々は“水上戦力から航空戦力”を展開させてきました。いま、我々は“航空戦力から水上戦力”を展開させる未来へと向かっているのです」
今回のA400M輸送機からのUSV投下・運用成功は、これまでのUSVの常識を大きく覆すものです。従来、USVは有人船などで時間をかけて運搬し、母船や港を拠点にしなければ運用できませんでした。しかし今後は、島や環礁すらない大西洋や太平洋のど真ん中であっても、輸送機によって長距離を短時間で移動し、即座に展開できるようになることを示していると言えるでしょう。





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