「ドア開けたらすぐ座席」だった! 残りわずか1本 桜の名所へ向かう近鉄特急の古参が絶滅寸前
近鉄南大阪線の特急で現役最古参として走る16000系電車は、引退が進んでおり、2026年現在は2両編成1本だけが残っています。
16000系の塗装の違い
現在の近鉄特急は、様々な車体色がありますが、16000系などの汎用特急は、クリスタルホワイトにブライトイエローやゴールドのラインを組み合わせた塗装が採用されています。この塗装は、2016(平成28)年に始まった車体色の変更で採用されたものです。
それまでは、オレンジとブルー(紺色)のツートンカラーが長らく採用されていました。このツートンカラーは16000系も採用され、前面には「特急」と標記された逆三角形のマークが添えられていました。第9編成は四角い特急マークとなり、車体色は特急マークを囲う形でブルーの部分の面積が拡大されていました。
新幹線をはじめとした特急車両は、車両の出入口と座席が並ぶ客室の部分が分離され、壁で仕切られているのが一般的です。出入口の部分は「デッキ」と呼ばれ、「携帯電話をご使用の際は、デッキでお願いします」などと案内されることもあります。
しかし、16000系をはじめとした昔の近鉄特急にはデッキがなく、扉が開いた状態だと客室が丸見えでした。しかし、この構造は車両のリニューアルや車両の淘汰でなくなっています。16000系は、第7編成以降の車体更新(リニューアル)で客室を縮小してデッキを設けています。
また、車体更新に際して内装が変わりました。座席は当初オレンジ色でしたが、リニューアルに際してカクテルレッド風の色に改められています。
後継車両の登場や特急運行の縮小により、16000系は1997(平成9)年から廃車が進められています。近鉄線内では2両編成1本だけとなりましたが、静岡の大井川鐵道に譲渡された車両は昔の近鉄特急の姿のままで使用されています。
今後、近鉄南大阪線の特急列車や「すわれ~る」の本数次第では、16000系の存在が危ぶまれるのかもしれません。
Writer: 柴田東吾(鉄道趣味ライター)
1974年東京都生まれ。大学の電気工学科を卒業後、信号機器メーカー、鉄道会社勤務等を経て、現在フリー。JR線の2度目の「乗りつぶし」に挑戦するも、九州南部を残して頓挫、飛行機の趣味は某ハイジャック事件からコクピットへの入室ができなくなり、挫折。現在は車両研究が主力で、技術・形態・運用・保守・転配・履歴等の研究を行う。鉄道雑誌への寄稿多数。資格は大型二種免許を取るも、一度もバスで路上を走った経験なし。





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