亀大好き元町長、駅を亀化 駅名にちなむも動機は「趣味」(写真14枚)
岡山県美咲町の亀甲駅は、屋根から亀の頭部が突きでた駅として、地元の人たちに愛されています。なぜこのような駅が造られたのでしょうか。
頭部は亀好き元町長のデザイン
岡山県の山間部に位置する美咲町には、1898(明治31)年、中国鉄道の駅として開業した亀甲(かめのこう)駅(現・JR津山線)があります。近くには、駅名の由来となった亀の甲羅のような奇岩「亀甲岩」があり、「昔この地に行き倒れた旅人を埋葬したところ、弘法大師の像を乗せた岩がその地からせりあがってきた」という伝説を残しています。
駅舎はその名の通り、亀をモチーフにした造りになっています。屋根は亀の甲羅に見立てられ、そこから黄色に塗られた頭部が首をもたげています。目の部分には時計がはめ込まれており、しかも夜間は光ります。駅の構内にも亀の像などが展示されており、駅全体で亀のイメージを強く押し出しています。
亀甲駅のある美咲町役場 産業建設観光課の川島聖史(まさし)さんに、駅の詳細について聞きました。
――いつ、このようなデザインになったのでしょうか?
1995(平成7)年8月です。旧駅舎は一般的なデザインでしたが、建物の老朽化にともなう改築でこのようになりました。改築費は中央町(現・美咲町)が全額負担しましたが、詳細な金額は把握していません。
――なぜ亀の頭部を駅舎に付けたのでしょうか?
当時の町長が大の亀好きだったからです。設計図も町長が引いたといわれています。2012年3月に、頭部の色がはげてきたため塗り替えたので、現在の頭部デザインは2代目になります。
――初代はどのような感じでしたか?
夜になると目が光ることもあり、また現行の2代目と比べて顔色がこげ茶色っぽいこともあってか、怖いとよくいわれましたね。私の子どもも小学1~2年生だったころは、近づきたがりませんでした。
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