飛べる零戦、国内保存は茨道? ネックは資金、状況は「危機的」 共同所有も視野に
2017年6月に開催された「レッドブルエアレース千葉2017」にて展示飛行を実施した零戦。その成功の裏でいま、国内保存に向けた活動は危機的状況にあるといいます。
東京湾に零戦が帰るも…
「私は竜ケ崎飛行場で『レッドブルエアレース』における展示飛行を終えた零戦の帰りをいまかいまかと待っていました。夕暮れでオレンジ色に染まる空の中にポツンと黒い点が見えてきまして、だんだん点が大きくなるとそれが零戦であることがわかりました。夕日に照らされ輝く零戦がとても綺麗で心を打たれましたね。ふと後ろを振り返ると、関係者の何人かは泣いていました」(ゼロエンタープライズ・ジャパン 石塚政秀さん)
2017年6月3日(土)、4日(日)に開催された『レッドブルエアレース千葉2017』において、戦後初の日本人操縦による零戦の歴史的ともいえる飛行が実現しました。この零戦は「零戦里帰りプロジェクト」を主宰する、ゼロエンタープライズ・ジャパンの石塚政秀さんが所有する機体です。
石塚さんは日本での零戦の永年動態保存を目的として2014年に初めてこの機体を日本へ持ち込み、2016年にようやく国内での初飛行を実現、その後アメリカへいったん戻し、日本人パイロットの操縦訓練を実施したのち、改めて来日を果たしました。
最初の零戦の「帰国」から3年目にして、ようやく念願であった一般公開飛行を実現した石塚さんですが、「今後の公開飛行については2017年6月末現在未定で、資金的にかなり厳しい状況にあり、このままでは零戦を手放すしかない」という危機的な状況にあるそうです。
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