ドクターヘリの操縦士になるには? TVドラマで話題、必要なのは資格と飛行時間と…?

英語必須! 話せないと「お話にならない」

――ライセンスの取得金額が高額ですが、皆さんどうされているのでしょうか?

 自分の貯金をくずして残金をローン払いしたり、親族に借りたりするなど、皆さんさまざまです。

――御社のスクールに入校し、米国で自家用操縦士のライセンスを取得しようとした場合、どのような課程になるのでしょうか?

 当社のスクールに入校すると、日本でまず1日4時間程度、約1か月間座学を行います。米国でライセンスを取得するには当然、英語での試験を突破しなければいけませんので、英語教材と当社オリジナル日本語教材を使って、航空に関する力学やシステム、計器、法規、気象、英語などを学びます。生徒さんのなかには、英語が苦手な方も当然いらっしゃいますので、模擬試験などを繰り返し行うことで、英語に慣れていただきます。カリキュラムの内容はとても専門的ですので、生徒さんの集中力を切らさないよう、講師も日々分かりやすく伝えるよう、努力しています。

――なぜそこまで英語に慣れる必要があるのでしょうか?

 航空管制官とのやり取りを始め、航空業界はとにかく英語づくめだからです。日本にあるヘリコプターの多くは外国製で、機内の表示や利用マニュアルなど、ほとんどが英語で書かれています。ですから、英語を避けていると「お話にならない」のが現状なのです。

――日本での座学を終了したのちの、渡米後の課程はどのようなものでしょうか?

 FAA(米連邦航空局)の定めた自家用ライセンス取得を目指すため、当社の提携校で2~3か月間かけて、座学や口頭試問対策、飛行実習訓練などを行い、最終的に3択形式の学科試験と実地試験を行います。自家用ライセンスは米国で取得しますが、事業用操縦士のライセンス取得は帰国後、日本で取得するため、米国での教習はおもに日本人教官が担当します。

 標準的な飛行実習訓練の時間は78時間程度ですが、100時間行う方もいます。このあたりは生徒さんのそれぞれの能力によって、大きく変わりますね。

――FAAの自家用ライセンスを取得したあとは、どのような課程になるのでしょうか?

 日本に帰国して約1か月間、学科講習を行い、JCAB(国土交通省航空局)の定める自家用、事業用ライセンスの取得を目指します。米国で取得したFAAの自家用ライセンスを、JCABの自家用ライセンスに切り替えるためには、法規の学科試験を受験する必要があります。この試験とJCABの事業用ライセンスの学科試験(気象、通信、法律など)に合格すれば、残るは事業用ライセンスの実地訓練のみとなります。

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コメント

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3件のコメント

  1. 金と情熱か、それにしても高いな、北海道で芝桜を上空から観るに乗りましたが高い料金の割りには竹トンボみたいにアッと言う間、

  2. こりゃ、必要な人が揃うまで何年かかるやら。まあ、自衛隊の災害出動要請で一番多いのがヘリによる急患輸送だというのも、沖縄の陸上自衛隊のヘリ部隊が官公庁のヘリでの急患輸送件数がギネス級だというのも納得。

  3. 個人の情熱頼りとかどんだけw
    そりゃあ、成り手もおらんわw
    こんな業界早く無くなっちまえばいいのに。