なぜマツダは「エンジン」を止めないのか 新技術と共に見据える20年後のクルマづくり

淘汰されゆくエンジン マツダの本気を示す新技術とは?

 今年になって、世界のあちこちで「エンジン車の販売は将来的に禁止にする」というようなニュースが聞こえるなかで、あえてマツダは「エンジン車」を続けると宣言。あわせて次世代ガソリン・エンジン「スカイアクティブ-X」を発表し、「エンジンを続ける」ことの本気度を示したのです。

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「マツダ技術開発長期ビジョン説明会」にて「サスティナブル“Zoom-Zoom”宣言2030」が発表された(2017年8月8日、鈴木ケンイチ撮影)。

 ちなみに次世代ガソリン・エンジン「スカイアクティブ-X」とは、「予混合圧縮着火(HCCI)」という技術を実用化したものです。かんたんに言えば、「ものすごく薄い混合気(燃料と空気が混じった気体)=ものすごく少ない燃料」でもエンジンを回すことが可能なだけでなく、排気ガスもきれいで、パワーも出るという夢のようなエンジンです。ただし、夢と言われるだけあって、その実用化は非常に困難なものだと考えられていました。

 ところが、それをマツダは実用化してしまったというのです。この新しい「スカイアクティブ-X」は、マツダの従来型エンジンよりも、燃費は20~30%、トルクは10~30%も良くなっているというから驚くばかりです。

 ただし、マツダはEVをやらないというわけではありません。先ごろ発表されたトヨタとの提携内容にその共同開発が含まれていたように、EVの展開も明言しました。

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コメント

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3件のコメント

  1. 世界的には化石燃料エンジン全廃、それに逆らう、か。逆にエンジンが生き残りそうな分野といったら・・・砂漠とか北極南極とか電池との相性が悪い所とか、建設系重機とか出力重量比が高い、あるいは連続稼働時間が長い原動機が必要な場合かな。それでも電気との併用は必要だし。いずれにしてもこのままでは将来海外輸出は困難になるし。うーむ、どうなるか読めない。

  2. 内燃機関禁止ね、何か?ろくに代替え手段すら講じなかった免許自主返納を思うのは俺だけか?政の道具で?いてまえ打戦のようにはいかんぞね?路面電車やトロリーバスが街から消えていった辺りがマラソンの折り返し地点なら復路は険しい道にたるだろうねー、今更に日本橋の下に首都高を潜らせるのと同じで人が代われば環境も変わるほど甘くはないぞね、ガソリン車が給油をするようなタイミングで充電できる設備か?はたまた路面電車やトロリーバスみたいに架線か?例えば想像として幹線道路の路面に埋め込んだ電極などの外部から電気を取り入れる技術か?要は充電しながら走れる整備事情がどこまで電気自動車の開発に追い付くかが課題だと思うけど、本来は順番逆だもんね、

  3. 最終的にはシステムからは切り離されて、露店が使っているポータブル発電機のようなポン付けの形になっちゃうかもしれないね。要は電力を取り出せればいいだけだから、それ以上の関与はさせないというシステムに。かなり切ない未来になりそうだ。それでも、ガソリンエンジンで足りるような用途はモーターになると思うなあ。大出力のディーゼルでさえも、トラックや鉄道で燃料電池や蓄電池が試行されてるくらいだから、残るのは一部だろうなあ。船舶とか超大型車とか建設機械とか。