ANAが禅寺で瞑想のナゼ 「マインドフルネス」イベント出展の経緯と全容とは

ANAが2017年9月2日、「マインドフルネス」の国際カンファレンス「Zen2.0」にブース出展。人工知能ロボットを使った瞑想体験イベントを実施しました。

3分間の瞑想で得られる脳波を映像化

 ANA(全日空)が2017年9月2日(土)、建長寺(鎌倉市山ノ内)で行われたマインドフルネスの国際カンファレンス「Zen2.0」にブースを出展、AI(人工知能)を搭載したロボットが誘導する瞑想を体験するというイベントを実施しました。同社が打ち出すプロジェクト「乗ると元気になるヒコーキ」の、「機内で長時間過ごした乗客に、到着地で最大のパフォーマンスを発揮してもらおう」というコンセプトに基づいたものといいます。

「マインドフルネス」とは瞑想法の一種で、仏教における修行のひとつである座禅の方法論を一部汲むものといいます。欧米の企業でも研修に取り入れているところがあるそうで、これが日本に逆輸入の形で入ってきたものです。イベント名が「ZEN2.0」で、禅宗である臨済宗建長寺派の大本山が会場というのも納得の理由です。

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ブースではANAのCAが体験者をアテンド(2017年9月2日、乗りものニュース編集部撮影)。

 ANAブースには実際の機内シートが3席置かれており、ここで来場者は「マインドフルネス」の方法論に則った瞑想の一部を体験できます。同社の現役キャビンアテンダントがタブレット端末でシートに座った体験者の顔を撮影し、脳波計測用のヘッドセットを取りつけます。その後、AIロボット「CRE-P(クリップ)」による説明を聞きながら、瞑想を3分間行うといった流れです。

 瞑想中に得られた脳波のデータは、大企業の若手有志団体「One JAPAN」らが開発したソフトウェアを使って、「ダリア」「百日草」「アリウム」「時計草」「クチナシ」のいずれかの花として、プロジェクタースクリーンに映像化。それぞれの花には「マイペースな孤高タイプ」「感情がおおきく揺れることが少ない中庸タイプ」などの意味があり、同じ種類の花でも、体験者の精神状態によって、花の大きさや色味などが変化するといいます。

 ブースは11時過ぎからにぎわいを見せ、老若男女さまざまな人たちが訪れました。イベントを体験した40代男性会社員は「ふだん体験できないことだったので、とても有効だった」と話しました。

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プロジェクタースクリーンに映し出された、脳波データの映像化による花。タブレットで撮影された顔は下に表示される(2017年9月2日、乗りものニュース編集部撮影)。
「Zen2.0」会場となった建長寺の山門(2017年9月2日、乗りものニュース編集部撮影)。

 今回のブース出展を主導したのは、2016年4月に新設された部署「デジタル・デザイン・ラボ」。同部署によると、マインドフルネスを使った機内サービスは、2018年初旬をめどに開始する予定とのこと。まず、国際線のファーストクラスとビジネスクラスを利用するビジネスマンに向けて展開したのち、サービスの対象を広げていくそうです。

「デジタル・デザイン・ラボ」は、今回のプロジェクトを通して、「ANAの持つ既存のノウハウを活用して、新しいビジネスモデルを構築していきたい」と話しています。

【了】

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