中古車の査定額、車体色でどれほど変わる? 色の人気と価格、比例するとは限らない?

色によって査定額は50万円も変わる!?

――車体色によって査定額はどれほど変わるのでしょうか?

 そのクルマの価格帯によっても異なりますが、100万円から150万円のクラスでも、人気の色とそうでない色とでだいたい1割強くらい変わってきます。これが800万円から900万円のクラスとなれば、50万円ほど異なってくることもあります。

――多色展開されているクルマではいかがでしょうか?

 基本的にはパール系の黒と白が高くなる傾向は共通します。ただ、そのようなカラフルなイメージのある車種では、黒や白以外の特定色が人気になることもあります。

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スズキ「ハスラー」。ボディーやルーフの色が異なる11の車体色が設定されている(画像:スズキ)。

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 では、新車で人気の車体色と、査定で高くなる車体色は異なるのでしょうか。

 たとえばスズキ「ハスラー」は、「パッションオレンジ」「サマーブルーメタリック」「チアフルピンクメタリック」(いずれもルーフ部分は白)など11色が展開されています。ディーラーであるスズキ自販東京(東京都練馬区)によると、「新車ではやはりカラフルなものを選ばれる方が多いです。『夏っぽい色』『秋っぽい色』など、季節によっても、よく売れる車体色が異なってきます」と話します。

「『ハスラー』の中古車を査定する場合、少なくとも当社では車体色による差はつけていません。人気の車体色が時期によっても異なってきますし、この車種は新車でも黒、白がそれほど多く出ていないからです。ただ、やはり高年式のクルマや、黒が人気のクルマ、たとえば『ワゴンR』や『スイフトスポーツ』などでは、黒を少し高くつけることもあります」(スズキ自販東京)

 ちなみに、世界的な塗料メーカーであるアメリカのアクサルタ コーティング システムズが1953(昭和28)年から毎年作成している「自動車人気色調査報告書」2016年版によると、日本で人気の車体色トップ3は白(34%)、黒(22%)、シルバー(13%)で、白はそのうち「パールホワイト」が27%を占めます。世界全体で見ると、1位はやはりホワイトの37%ですが、そのうち28%は「ソリッドホワイト」だそうです。

【了】

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