いすゞ「ピアッツア」(初代) ジウジアーロ×いすゞの1台、かっこよさのワケ

乗ってよし、見てよしのクルマ

「ピアッツア」のボディサイドをスーッと前後に貫くラインは「ミニマムオープニング処理」と呼ばれ、エンジンフード、ハッチゲートの分割ラインと、ボディサイドのラインを一致させるなどして、分割ラインをできるだけ少なくすることで、空力性能の向上を狙ったものです。当時、「ピアッツァ」の周りには、「このラインの使い方が、ジウジアーロなんだよね」と、したり顔で語るクルマ好きがダース単位で集ったものです。風切音低減を狙い、ボディとガラスは面一構造になっていました。そのため、丸みがありながらシャープさを感じるモデルとなり、そこも「かっこよかった」です。

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モデルは3ドアハッチバックク-ぺのみ。
初代「ピアッツア」のインテリア。

 世界初(当時)のマイクロコンピューター制御(I-TEC)エンジンを採用するなど、パフォーマンス面でも話題を集めました。何より印象的だったのが、未来っぽい運転席です。XEグレードに搭載されたデジタルメーターと、国内初(当時)となるサテライトスイッチ(ステアリング左右に各種スイッチを集中配置したもの)は、操作性、視認性が高く、見た目以上に機能性にも優れており、オーナーによると、「乗ってよし、見てよし」の楽しいクルマだったそうです。

 その後、ドイツのチューニングメーカー「イルムシャー」が外装を仕上げ、足回りを強化した「イルムシャー・グレード」を発売。さらに、1988(昭和63)年には、イギリスのグループ・ロータス・パブリック社によるサスペンション・チューニングを施した「ピアッツァXE・ハンドリングバイロータス」が登場します。これは、その前にリリースされた「ジェミニZZ・ハンドリングバイロータス」同様、いまでもクルマ好きの間で語り継がれる名車となっています。

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コメント

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4件のコメント

  1. 懐かしい型式JR120、独立サスでもない何ら変化の無い駆動系のFR車、それでも車の価値を販売台数で評価してはならない事を教えてくれた車でした。
    いすゞの乗用車は先陣をきってディーゼルを搭載するなど発想は積極的でしたが時代の煽りには勝てませんでしたね
    一時期いすゞ車を生産する町の最寄り駅ではいすゞ車のタクシーが大半を占めて走る時代もありましたね

  2. 乗る機会はなかったけど117クーペ好きでした(特に最終年の角4灯)

  3. 自分もいつの日か、いすゞの旧車に乗りたいと夢見てます!
    ピアッツァ、ジェミニ、ベレG、117クーペの復刻版発売してくれませんかね!

    • メーカーが乗用車作る気が一切ないから無理